東京 新たに161人が感染……「若者の意識改革が必要な段階」辛坊治郎がコロナの現状分析

東京都は8月17日、新たに新型コロナウイルスの感染者が161人報告されたと発表した。また重症患者は2人増え27人で、70代男性の死亡も報告された。

こうしたなか、キャスターの辛坊治郎氏は8月17日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に生出演し、“一律”に感染を抑止する段階ではないことを、現状分析しながら説いた。

東京・表参道をマスク姿で歩く人たち=2020年8月2日午後、東京都渋谷区 写真提供:産経新聞社

高齢者の方が重症化しやすく圧倒的に死亡率が高い

厚生労働省の橋本副大臣は16日、沖縄県の玉城知事を訪問した。新型コロナの感染拡大に伴い、沖縄県内では病院や福祉施設などでクラスターが発生しており、濃厚接触者の確認や追跡にあたる保健師と、施設の感染防止や、患者のケアにあたる看護師の不足が深刻化している。会談後、橋本副大臣は保健師や看護師を数十人から百人以上の規模で今後、沖縄へ派遣する方向で調整を進めていることを明らかにした。

辛坊)いまクラスターが発生している。これは最近、日本だけではなく世界的な言葉なのでよく使いますが、実態は病院や福祉施設ということで、本来は院内感染や集団感染と言った方が、明瞭です。しかしこれがコロナウイルスでの問題で、世界で死者が多い国で特徴的なのは、圧倒的に高齢者施設の院内感染、施設内感染が多いです。アメリカもそうです。大量の死者を出している国というのは、高齢者施設での死亡者が非常に多いです。

またこの新型コロナに関していうと、発生から半年経ってかなりいろんなことがわかってきました。圧倒的に高齢者の方が重症化しやすい、圧倒的にご高齢の方の死亡率が高いこと。これは全てのデータが示している話です。東京は、全国に比べると比較的重症化している人が少ないです。これはなぜかというと、もともとの人口比の問題というのは非常に大きいです。ですので、高齢化の進んでいるところで広がると、一気に重症者の方が増えるという構図になっています。沖縄は、伝統的な長寿県です。高齢者の方が施設のなかにたくさんいらっしゃるということがあります。

しかし、日本で死亡率が低かった非常に大きな理由のひとつとしては、日本の介護施設の方々は本当に頑張ってくれるということです。ヨーロッパの一部の国のようにすべてが公営の施設ですと、感染しても施設にとっては、閉鎖をされたり、解雇されたりということにはつながりません。一方日本は、民間の介護施設が多くあります。民間の施設に入所されている方のお世話は誰がしているのか。基本的にそのお金を出しているのは大半、税金であったりします。高齢者の方にうつさないのは、もちろん最大の理由はご高齢のかたにうつしてはいけないという職業意識、配慮、愛情というところが原動力にもちろんあります。

新型コロナ関連、公園で散歩する高齢者=2020年3月17日、大阪市東住吉区 写真提供:産経新聞社

高齢者と若年層の“一律”感染防止という言い方

同時に、やはりご高齢の方がいなくなると施設も存続できなくなりますので、いろいろな要素が複合されて日本の高齢者施設、介護施設では徹底した感染防止策がとられています。日本では欧米と比べると、高齢者施設の集団感染というのは、春先に関東方面では少しありましたが、全国的に見るとそのあたりの配慮が行き届いているので比較的起きていませんでした。

しかし、今回残念ながら沖縄では、特別養護老人ホームで1件、病院で3件。病院や特別養護老人ホームには、基礎疾患をかかえている方がいたり、入院していたりします。そうしたところでウイルスが広がることを抑えていくというために、こうした部分が危険だということを国民的に徹底する。現在はなんとなく“一律”感染防止という言い方をしていますよね。ところが非常に明らかで、若年層というのは重症化しにくく、亡くなる方もほとんどいない。ですので、みなさんが普通に暮らしているということがありますが、ご高齢の方や基礎疾患を持っている人にうつすと致命傷になります。

新型コロナウイルス感染拡大をうけ、千代田区が設置した「PCR検体採取 仮設診療所」。内覧会では仮設テントでつくられた診療室で検体採取を行うデモンストレーションが行われた=2020年4月22日午後、東京都千代田区

PCR検査で感染を防止するのは難しい

そういうことであれば、ここの感染を抑えるためにどうしようかという発想に切り替えていかなければなりません。“一律”に抑えようとしても、緊急事態宣言が出され、解除され、それから日が経ち、世の中のカフェの状況を見ていれば明らかです。普通に人が出ている状況のなかで、全体がゆるんでしまう。ですから、そのあたりはメリハリをつける。感染を抑止すべき人たちと、ある程度感染が広まっても仕方がないということも含め考える。

いま、無症状の人を洗い出して、その人たちからの感染を止めるということは、春先からずっと方針は変わっていません。このくらい感染経路がわからないという人が出ているということは、街中に相当ウイルスはあります。これを一部のPCR検査に引っかかった人たちを隔離することで、感染を防止するという形を取るのは、どうもやはり難しそうだということが見えてきました。

新宿・歌舞伎町の歓楽街へ向かう人達=2020年6月4日夜、新宿区 写真提供:産経新聞社

自分はウイルスを持っているかもしれないという若者の意識改革が必要

そうした段階のなかで、ならばどうしたらご高齢の方にうつさないことができるのか。これは意識改革しかありません。若い人が、自分はウイルスを持っているかもしれないと考える。ご高齢の方と接するときに、自分の目の前にいるご高齢の方にこのウイルスをうつしたらどうなるのかという想像力と協力を徹底する方がよいと思います。私は、これしか問題解決にはないだろうと考えています。“一律”に感染を抑止してという段階からはだいぶ外れてきているのではないかという感じがデータからします。

沖縄で典型的に言えるのは病院で3件の院内感染が発生している。特別養護老人ホームでも集団感染が起きている。こうなるとご高齢の方が直接命にかかわるということになっていますので、このあたりを病気の正体がだいぶわかってきた段階でどう対処をしたらよいのか。もう少し、しっかりした大きな方針というものを学者、政治家が示していかなければならないと思います。

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