大阪都構想「否決」〜公明党「創価学会動かず」

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月2日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。住民投票の結果、反対多数で否決となった大阪都構想について解説した。

2020大阪都構想住民投票 投開票 僅差で再び否決 会見冒頭頭を下げる、松井一郎・大阪市長=2020年11月1日午後11時0分、大阪市北区 写真提供:産経新聞社

大阪都構想、住民投票再び否決〜現在の大阪市が存続へ

大阪市を廃止して4つの特別区に再編する、いわゆる大阪都構想の賛否を問う住民投票は、およそ1万7000票の僅差で反対多数となり、いまの大阪市が存続することになった。結果を受け、日本維新の会と大阪維新の会の代表を務める松井市長は、市長の任期は全うした上で、政界を引退する意向を表明している。

飯田)5年前に続いて、今回も僅差で否決となりました。須田さんは取材されていて、どうお感じになりましたか?

須田)最終的な投票率は62.35%なのですが、これは前回の2015年と比べると、4.48ポイント下回りました。「下回ったではないか」という質問が会見でも出たのですが、これに対して松井代表は、「とはいえ、国政選挙と比べると、圧倒的に高い投票率だ」、「大阪の民意が示され、大阪市民の強い興味関心があった」という言い方をされました。私もその通りだと思いました。注目を集めた住民投票で2度連続で否決されたことで、大阪都構想について大阪維新の会、日本維新の会から出ることは、当面、20〜30年はないでしょうね。

2020大阪都構想住民投票 期日前投票 新型コロナ対策をとりながら実施=2020年10月13日午前、大阪市中央区 写真提供:産経新聞社

子育て世代の若い親は賛成に、70歳以上の高齢者が反対に

須田)どのような人たちが賛成し、どのような人たちが反対に回ったのか。ポイントは2つあると思います。1つは子育て世代の若いお父さんお母さん、この方々は賛成の方に回ったようです。大阪では、保育園などの幼児教育は無償化されています。私立学校も含めて、高校教育も無償化されている。これはある意味、維新が進めた改革なので、「維新改革」と呼んでもいいと思います。その恩恵を受けている人たちは、「ここでその改革を止めない」と賛成票を投じた。これに対して70歳を超える高齢者の方たちは、反対に回った。そのなかでどこにポイントがあったのかと調べると、財政コストの問題やメリットの問題ではないのです。

飯田)ではない。

須田)「130年の歴史を持つ大阪市が消えてなくなるのですよ」ということが、反対派がいちばんに訴えたことです。実際に住所上は大阪市はなくなるのですが、そこを敏感に感じ取ったのか、これに対して維新の会の松井代表は、「大阪市はなくなりません。大阪市役所がなくなるだけです」というような言い方をして正面から向き合わなかった。最終的にはそこを反対派に突かれてしまったのだと思います。

2020大阪都構想住民投票 告示 啓発車両による啓発事業「行こう!投“ヒョウ”号」出発式=2020年10月12日午前、大阪市北区 写真提供:産経新聞社

創価学会動かず

飯田)5年前は市長と府知事が並んで会見をしていましたが、今回はそこに大阪公明党の佐藤茂樹さんも一緒にいました。公明党も賛成の側にいたのですよね?

須田)はい。ただ、問題なのは、最大の支援団体である創価学会が動いたのか動かなかったのかということです。取材をしてみますと、公明党が開いた住民説明会では、数十人規模でしか参加者がいなかった。つまり支援者に対して動員をかけていなかった。「創価学会動かず」というところがあったのではないかと思います。

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