在日米軍駐留費〜このまま続けて後に再交渉か

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月11日放送)に数量政策学者で内閣官房参与の高橋洋一が出演。在日米軍駐留費の問題について解説した。

日米共同統合演習「キーン・ソード」護衛艦「かが」の甲板で記者会見する、防衛省の山崎幸二・統合幕僚長=2020年10月26日 写真提供:産経新聞社

このまま続けて後に再交渉するしかないのでは

2021年度以降の在日米軍駐留費の日本側負担(思いやり予算)について、日米両政府による正式協議が行われたことを防衛省が11月11日に発表した。

飯田)駐留経費の日本側の負担、「思いやり予算」と言われるものですが、5年ごとに結んでいる特別協定が来年(2021年)3月に期限を迎えます。それに合わせてということです。

高橋)政権移行のタイミングですので、1年くらいいまのまま続けて、後で再交渉するということになるのではないでしょうか。やりようがないですからね。担当者も、数字を変えるとなると、上まであげられるかどうかわかりません。

飯田)国防総省は、トップもこの間代わったばかりですからね。

高橋)だからできないと思います。どこかの条項に「自動的に延長」とあるのだと思います。

飯田)どちらかが通告しない限りは。

高橋)交渉せずに、このまま放っておいて自動延長してしまうという可能性もあるでしょう。

会談後、腕でタッチを交わす岸防衛相(左)と在日米軍のシュナイダー司令官=2020年10月8日午前、米軍横田基地 写真提供:共同通信社

同盟国のなかで駐留経費が最も高い日本

飯田)アメリカ軍については、民主党と共和党で考え方が違うとされていますが、どうでしょうか?

高橋)日本の場合は、米軍の駐留経費の負担割合がアメリカの同盟国のなかでいちばん高いのです。いちばん高くて75%くらいです。ドイツは20〜30%くらいしか負担していないので、それに比べればかなり高いです。いろいろな数字を持って「日本がいちばん高いのだから」と言うと、トランプ政権のときにはわかってくれたようですね。

飯田)積み増すと、あとは兵士の給料を払うしかないようなところらしいですからね。

高橋)「いちばん払っている」と言うとアメリカの方も責めにくいし、いまの政権であれば、担当者が「大臣もいないのだけれど、どうすればいい?」と逆に泣きついて来るのではないでしょうか。いろいろな条項を探して、いちばん無難なやり方になると思います。

2020年10月22日、米テネシー州ナッシュビルで開かれた2回目の候補者討論会で発言するトランプ大統領(左)とバイデン前副大統領(ゲッティ=共同) 写真提供:共同通信社

日本にとって、いいときに契約更新になった

飯田)政権が移行したとして、アメリカ民主党政権は軍事費を削減するイメージですが。

高橋)同じままやるかも知れません。この手の話でまともに交渉するのは大変です。日本はいいときに契約更新になりました。これが1年くらい前だったらトランプさんに叩かれていたかも知れません。

飯田)この時期というのは、時間的なものも、日本に味方することがあるかも知れないですね。

高橋)ある意味でそうです。日本の方はこのままで「交渉しなくてもいい」と思ってもいいくらいです。

飯田)民主党政権になったとして、防衛、外務のトップが誰になるかで変わりますよね。

高橋)誰になるかによって大きく違います。

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