OPECプラス〜「減産緩和」で合意

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月4日放送)に内閣官房参与で外交評論家の宮家邦彦が出演。「OPECプラス」が閣僚級会合で石油の減産を緩和することで合意したというニュースについて解説した。

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

OPECプラス〜2021年1月から石油減産の段階的緩和で合意

石油輸出国機構(OPEC)の加盟国とロシアなどの非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は12月3日にテレビ会議で閣僚級会合を開き、2021年1月から石油の減産を緩和することで合意した。

飯田)事実上、増産するということですね。

宮家)原油には固定価格があるわけではありませんからね。確かにコロナのために世界経済が失速してしまい、原油が売れません。一時は1バレル100ドルを超えていたのに、それが一時は10ドル台、20ドル台になってしまった。これではやって行けません。ですから当然、産油国は減産しようとする。しかし、各国とも少しでも多く売りたいですから、必ず抜け駆けをする奴がいるのです。という訳で、原産はなかなかうまく行かないのですが、最近ようやく少し減らして、いまは1バレル44〜45ドルですので、一息ついている。これなら行けるのではないかと。1月になれば、ワクチンもできたし、きっと雰囲気も変わるだろうということでしょう。しかし、どうですかね。もう少し緩和しようとしているのでしょうけれども、石油の価格というのは、難しい問題ですよ。

飯田)その上、中東情勢全体を見ても、対イラン包囲網みたいなものもできたり、トランプ政権から政権が変わったところで、どう方針が変わるのかというところも大きく影響します。

ウィーンの石油輸出国機構(OPEC)本部=2020年4月9日(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

今後のアメリカの中東政策が石油価格とも連動

宮家)バイデン政権になったらアメリカのイランに対する態度が変わると思います。いま中東諸国はみんな戦々恐々ではないですかね。そうは言っても、イランは、バイデンさんになったら、もしかしたらイラン核合意に戻るかも知れないと思っているのでしょうが、そんなに甘くはないと思います。しかも、この間イランで科学者が暗殺されました。

飯田)核計画の中心人物だということです。

宮家)イスラエルとアメリカの関係も、これからは簡単ではない。トランプ政権ではサウジアラビアと蜜月でしたが、バイデンさんになったらまた違うのではないですかね。東アジアも大事ですが、中東の関係でアメリカの政策がどのように動くかということが、石油の価格とも連動する可能性がありますので、目が離せないと思います。

飯田)しばらくは中東に軸足をおいてアメリカは外交して行くということでしょうか?

宮家)そうですね。中東から急には撤退できません。トランプさんはアフガニスタンとイラクから抜けたかったのですよ。その気持ちはよくわかりますが、あんな急に抜けたらダメです。

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