一般教書演説〜トランプ大統領のこの1年はこうなる

一般教書演説〜トランプ大統領のこの1年はこうなる

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月1日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。一般教書演説の内容をはじめ、トランプ大統領の今後の動きについて解説した。

今月5日に延期された一般教書演説でトランプ大統領は何を叫ぶ

アメリカ大統領がその年の政策課題を示す一般教書演説。当初、トランプ大統領の一般教書演説は先月1月29日が予定されていたが、政府機関の一部閉鎖などの影響もあり、今月5日に延期されることになっている。一般教書演説の延期は、スペースシャトル『チャレンジャー号』の爆発事故があった1986年のレーガン政権以来33年ぶりの出来事。果たしてトランプ大統領は何を叫ぶのか。

飯田)全米に生中継されるのですか?

宮家)そうですね。普通だったら、アメリカの政権の今年の課題をまず取り上げて、その政策を披露して、政策の議論が始まって議会が法律を作る。これが普通ですが、トランプ大統領は普通ではないわけです。
トランプ大統領はいい意味でも悪い意味でも、アドリブで喋るのが上手い。そして彼の場合、できあがったスピーチを読み上げるのはあまり得意ではない。

飯田)原稿を読むのは。

宮家)来年の1月にもうニューハンプシャーです、要するに予備選が始まるわけです。

飯田)次の大統領選の。

内容は次の大統領選への施政方針演説に相当する一般教書演説

宮家)もう1年しか無いのですから、恐らく彼はここで選挙演説をやるのですよ、残念ながら。すべての大統領が選挙演説をやっていることは事実ですが、恐らく自分が「これだけの実績を作ったのだ」と全国民に言うのではなく、限られた彼の有権者、支持者に対して常に強いメッセージを送る。これが彼のスタイルです。国連に行ったときも選挙演説をやっているのですから、やるのではないかなと思います。施政方針演説に相当する一般教書演説、今回はこれはもう間違いなく選挙でしょう。残念ですけれどね。

飯田)そうなると、どちらかと言えば内政についてですか?

宮家)例年であれば外交も話すと思いますが、方針というより成果を誇示することになると思います。外交については、森羅万象をやるという感じではないですね。圧倒的に内政の方が大きいと思う。なぜかと言うと、大統領選挙は外交が得票につながらないからです。

飯田)選挙で外交が票にならないのは、どこも一緒なのですね。

宮家)世界共通です。外交は、人々の生活に直接響くものではないですから。移民の問題、壁の問題、そういうもので彼の支持者に対して「この選挙公約は守っていますよ」というところを強調するのだろうと思います。

民主党はロシアゲート他、あらゆるところからトランプ大統領を攻める

飯田)それに対して民主党はどうして行くのか?

宮家)今度はすごいですよ。去年までは我慢していたけど、今度は下院の会員を多数を取っているわけですから。例年一般教書があるとその後に、民主党の野党の議員がその反論をします。反論するということはその議員にとって名誉迷惑なことですが、恐らく手ぐすね引いて待っていると思います。問題はその後で、一般教書が終わって議会で本格的な議論が始まります。そうすると、これからは、証言をさせるとか、召喚状を出しやって何度も人を呼び出して、それで公聴会をバンバン開いて、いわゆるロシアゲートというものを、もしくはトランプさんの私生活、もしくは税金の問題などについて、徹底的にこの1年間やりますよ、民主党は。それでは大統領の弾劾まではやるのかと言うと、弾劾はやらないと思います。

飯田)弾劾まではいかない。

宮家)弾劾やろうとしたら、上院の過半数を持っている共和党が反対しますし、共和党の一部が賛成しなければ成立しない。2/3が必要なのですから。ということは、弾劾はできない。1年も「弾劾だ、弾劾だ」と騒いだ結果、「できませんでした」では、「民主党何やっているのだ」ということが起こりうるわけです。ですから、そういうことはしないで、とにかく政治的のショーを、下院のであらゆる委員会を使って、公聴会を使って、召喚状を出して、宣誓そして証言を求めて、そしてその矛盾をついて、政府批判をやる、トランプ批判をやる。これで今年は明け暮れるわけです。そのキックオフが一般教書になるのだと思います。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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