“調整役”として日本は動けるのか〜ミャンマー情勢

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月15日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。国軍がクーデターを起こしたミャンマー情勢について解説した。

ミャンマーの与党、国民民主連盟(NLD)を率いるアウン・サン・スー・チー国家顧問(ミャンマー・ネピドー)=2020年4月13日 AFP=時事 写真提供:時事通信

アウン・サン・スー・チー氏、2月15日拘束期限〜軍の行動が焦点

2月1日に国軍が起こしたミャンマーのクーデターで、軟禁されているアウン・サン・スー・チー氏の拘束期限が15日までとなっている。国民からの解放を求める声が高まるなか、軍の行動が焦点となる。

政治 日本・メコン地域諸国首脳会議 栄誉礼を受けるミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問=2018年10月9日午前、東京・元赤坂の迎賓館 写真提供:産経新聞社

ミャンマーを中国側に追いやるようなアメリカの制裁

飯田)ミャンマー情勢、1日にクーデターが起きて以来、事態は動いています。

須田)アメリカの動きがいちばん注目されるのですが、いち早く制裁を決めて、かなりプレッシャーをかけています。これは民主党政権の色合いが濃く出たなと思います。人権重視だからそうせざるを得ない。その結果どういう状況を巻き起こすか。いまミャンマー、東南アジアをめぐっては、中国と西側がせめぎ合いをやっているところです。そのなかでミャンマーは必ずしも中国寄りではなかった。それを中国側に追いやっていいのかどうか。その全体を考えた上でアメリカは動くべきだと思うのですが、アメリカの前のめりな姿勢に対して、日本がどのようにものを言うことができるのか、押し留めることができるのかというのも、今後の注目だと思います。

飯田)いままでの流れを見ると、中国の影響下から脱しようとしたのは軍部です。プライドも高いということもあって、「いいなりにならないぞ」ということもありました。一方でスー・チー政権は中国に融和的だったということも言われています。

須田)ただ中国は両面を睨んでいますから、軍にも相当な影響力を持っていたことは間違いありません。その軍がアメリカからプレッシャーを受け、西側がそれに同調することによって、ぐっと中国寄りになってミャンマーが中国陣営に、という、そういうリスクも考える必要があると思います。

国連大学前で行われた、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー氏らが拘束されたことに対する抗議デモ=2021年2月1日、東京都渋谷区 写真提供:産経新聞社

調整役としての日本の役割は大きいのだが〜内政にかかりきりの菅政権

飯田)そうすると、日本としては表で批判はしても、水面下で何をするかという、そういうところも重要になって来るわけですか?

須田)日本の場合は、軍政にも一定のパイプがありましたからね。日本の役割は大きくなって来るのだろうと思います。調整役というところが期待されているのですが、いまの菅政権は内政にかかりきりですから、そういう余裕があるのかないのか。本来、こういうところで動かなくてはならないのだけれども、動けないという状況になっていて、中国にとっては非常に有利な状況になって来ています。

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