小池都政2年 単独インタビューで3年目の抱負語る

小池都政2年 単独インタビューで3年目の抱負語る

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 東京都の小池知事は8月2日で知事就任2年を迎えました。市場移転や東京オリンピック・パラリンピックに向けた準備などさまざまな課題がある中、小池知事はTOKYO MXの単独インタビューで3年目に向けての意気込みを語りました。

 2年前となる2016年、小池知事は291万票を得て女性初の東京都知事に就任しました。今回、TOKYOMXの単独インタビューに応じた小池知事は、この2年を振り返って「あっという間の2年間だった。最初の1年は種まきと過去の見直しの両方だったが、2年で水やり、3年でそろそろ芽が出るかなと思っている」と語りました。

<市場の移転問題>

 「東京大改革」を旗印に“都民ファーストの都政”を進める小池知事がまずメスを入れたのは「市場の移転問題」でした。そして、今年の7月31日、小池知事は市場関係者らが求めていた豊洲市場の「安全宣言」を行い、8月1日には10月の開場に向けて斎藤農水相に認可申請しました。

 小池知事は就任直後から市場移転問題を最重要課題と位置付け、取り組んできました。2016年8月、当初の予定していた開場日まで2カ月となる中、小池知事は地下水の水質調査が終わっていないことなどを理由に、移転延期を決断しました。さらに、土壌汚染対策の「盛り土」がない問題も発覚し、小池知事は「安全安心ではない」として、豊洲市場の開場を凍結しました。小池知事は当時、「安全対策を講じた上で、豊洲市場を生かすべきと考える」と語っていました。

 最終的に小池知事は豊洲市場で追加の安全対策を行った上で移転することを決め、市場関係者との協議を経て、今年10月11日の開場日が決まりました。小池知事はTOKYOMXのインタビューに「そももそ無害化という非常に高いハードルを設定された中で、一つ一つ見える形で都民の皆さんとも情報共有しながらようやくここまでたどり着いた」としました。そして「大きな引っ越し。最初はいろいろと皆さんも戸惑うこともあると思うが、だんだんと落ち着いて新しい中央卸売市場として機能を果たせるよう、市場を円滑に運営できるように後押ししたい」と決意を語りました。

<煙のない五輪へ 受動喫煙防止条例>

 2017年11月、国の受動喫煙対策について小池知事は「本当にやる気があるのかと問いたい。何もしませんと言っているのに等しいのではないか」と、語気を強めて批判しました。受動喫煙対策の「やる気」は東京都の条例に表れます。2018年6月の都議会で、都は面積にかかわらず「従業員を雇っている飲食店」を原則禁煙とする、受動喫煙防止条例を成立させました。小池知事は4月の定例会見で「規制対象となる飲食店は約84%になると見込んでいる。公共の場所などにおける受動喫煙防止の取り組みが一層推進されることになる」と語りました。

 TOKYO MXの単独インタビューで小池知事は、全面施行に向けて今後、都民や事業者に対してどのように周知していくのか問われ「店の人が『どのような形で運営すればいいのか』という相談に答えられるように、さまざまなアドバイスをしっかりしたい。何よりも、健康ファーストということで始めている」と述べました。受動喫煙防止条例は従業員や子どもなど「人」に着目したもので、小池都政の新たなキーワードは「人に着目」です。

<待機児童対策>

 都内の4月1日現在の待機児童の数は、前年の同じ時期より3172人少ない5414人になりました。5000人台となるのは10年ぶりのことです。インタビューの中で小池知事は「待機児童対策に取り組み、その成果が少しでも見えるようになってきたことは、子育てか夢か仕事かという選択をしなくてもどちらもできるよう、普通の国なら普通にやっていることなので、それが東京でかなうようにしていきたい」と語りました。

<小池都政2年 識者の評価は…?>

 小池知事が就任してからは一つ一つの発言に注目が集まり、都議選の投票率も大幅に上がるなど、都民の都政への関心が高まったように感じます。これまでの小池知事の2年間の取り組みについて評価できる点とできない点を、政治学が専門の国際医療福祉大学・川上和久教授に聞きました。

 川上教授は小池知事の2年間について評価できる点として「(小池知事就任以前は)東京都にしかない慣例の『政党復活予算』が、年間で200億円近くあった。200億円にも及ぶ都の予算を、政党にいわば『白紙委任』していた。こういう実態を有権者もあまり知らなかったと思う。政党復活予算はあまり望ましくない慣例だったと思うので、それを廃止したのは小池知事の功績として認めていいと思う。小池知事でなければ風穴を開けられなかったと思うので、新しい風を吹き込んだ点は評価できる」としています。

 これまでは毎年“東京都だけの慣例”として、都の予算の中に「復活予算枠」という名目で200億円程度の金額が計上されていました。一般的な予算の使い道は東京都が決めますが、この予算だけは都議会が自由に使い道を決められるお金でした。これを2017年度、小池知事は予算編成の際、廃止しました。

 一方、小池都政の2年間で評価できない点について、川上教授は「一番大きなものは豊洲市場への移転を政治利用したこと。世論の支持を得られると踏んで、必要以上に問題にして、世論の支持と引き換えに、例えば、東京五輪へ向けての道路建設に支障を来したり、都議会議員選挙で『築地も生かす』と言ったり、混乱を招いたりもした。豊洲市場への移転延期が、結果的に大きくマイナスをもたらしたことは否定できない」と指摘しています。

 豊洲市場への移転は紆余曲折があり、およそ2年遅れでの開場となります。政策はすぐに結果が出るものばかりではありません。任期折り返しとなる小池知事が、今後どのように都政を運営していくのでしょうか。