築地市場跡地の再開発方針が決定 将来像に「食文化」

築地市場跡地の再開発方針が決定 将来像に「食文化」

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 2年近くにわたって協議されてきた東京・中央区にある旧築地市場の再開発方針が決まりました。築地で育まれてきた伝統の「食文化」を生かすという将来像が盛り込まれました。

 方針は3月29日に開かれた、東京都の幹部が出席する会議で議論され、将来像に「食文化」の観点を盛り込むことが決まりました。この決定に築地場外市場で働く人からは「市場がなくなって人が減っているので、集客につながればいい」「これを待っていた。またお客さんが戻ってきてくれれば」などといった声が聞かれました。

 市場跡地の再開発で基本方針が示されたのは、2017年のことでした。東京都の小池知事は「築地は守る、豊洲を活かす」を基本方針として、競りなどが行われる「食のテーマパーク」構想を公表しました。

 しかし、2019年1月に明らかになった素案では、敷地を4つのブロックに分け、国際会議や展示会が開ける大規模な施設などを整備するというもので、「食のテーマパーク」構想は盛り込まれず、都議会では自民党や共産党などが「公約違反」と厳しく批判していました。都議会自民党の吉原修幹事長は「ことし1月に発表された築地まちづくり方針素案には『食のテーマパーク』も『市場機能』も一言もない。知事は何の説明もせず、方針を発表することで、やすやすと都民や事業者への約束をほごにした」と追及しましたが、小池知事との議論は平行線をたどっていました。

 今回公表された再開発方針は、素案に対するパブリックコメントで「築地の食文化を守ってほしい」などの意見が寄せられたことを反映し、将来像に「食文化」の観点を盛り込んだということです。小池知事はこれを受け、「食文化という点も含めて、地域のポテンシャルを十分に生かした開発にするという方向性を、より正確に明確にした」と述べました。

 東京都は今後、この方針を基に民間事業者を募集し、2040年代までに段階的に整備する予定です。