浜松市住民投票、3区案「反対」が半数上回る

浜松市住民投票、3区案「反対」が半数上回る

記者会見で3区案撤回について「白紙」と語った鈴木康友市長=8日、浜松市役所(石原颯撮影)

〈統一地方選・静岡〉

 行政区再編の是非を問う浜松市の住民投票は8日未明に開票結果が確定した。市長選で4選目を果たした鈴木康友氏が掲げていた天竜、浜北両区を単独区とし、残りを合区とする3区案への反対票が投票総数の半数を上回った。結果を受け、同日午前、記者会見を行った鈴木氏は3区案を撤回するかについて「まだ白紙状態だ」と明言を避けた。投票率は55.61%。

 住民投票は設問1で令和3(2021)年1月1日までに3区案へ移行することへの是非を問い、反対した人に設問2で同時期までに別案で区を再編することへの賛否を尋ねた。

 設問1の賛成票は13万2249票、反対票は19万351票となり、3区案反対が多数を占めた。

 一方で、設問1で反対した人のみが回答する設問2では賛成が3万1722票、反対が15万8629票。行政区再編の実施に賛同したと解釈できる設問1と設問2の賛成を合わせれば16万3971票と、有効投票総数の50.8%となり、わずかながら半数を超えた。

 区別にみると、3区案への賛同が最も多かったのは有権者の全体の7割を占める中区。区内の有効投票総数のうち、45.9%が賛成に投じた。最も得票率が低かったのは浜松市に合併された地域を含む北区で30.6%。設問1と2の賛成を足した行政区再編全体で捉えても中区が56.2%で最多、最少が北区で39.0%。天竜区や浜北区でも半数を下回っており、郊外では7区維持を求める声が多かったとみることができる。今後の市議会ではこのような郊外の声をどのように取り扱っていくかも焦点となる。設問の難解さで懸念されていた無効票は投票総数の10.5%に当たる3万7656票にも及んだ。

 鈴木氏は会見で、設問1と2の賛成が合計で半数を超えたことを評価。「改革を行うことはハードルが高い。その中で半数を上回る結果をいただけたのはうれしいことだ」と喜び、「進めなければ賛成をしてくれた方を裏切ることになる」と区再編の実現を目指す考えを示した。

 今後、議会運営の鍵を握る自民党浜松は改選前の最大20議席から躍進。政令市移行後、初となる単独過半数を確保する見通し。同会派の戸田誠幹事長は「3区案は否決されたと思っている。市長とはそこを前提に話を進める」と話し、早くも対立の様相を呈している。(石原颯)

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