自民党が参院選へ「背水の陣」 負けられぬ衆院2補選

 9日告示の衆院大阪12区、沖縄3区の両補欠選挙は自民党にとって負けられない戦いだ。自民党系候補を擁立した衆参補選で自民党は8連勝中。大阪府知事・大阪市長のダブル選に勝利した日本維新の会と、沖縄県内の首長選で3連勝している「オール沖縄」の勢いを止められず2敗すれば政治決戦となる夏の参院選への影響は避けられない。党を挙げて「背水の陣」に臨む。

 「安倍晋三首相が応援に入る日程が決まった。小泉進次郎衆院議員が応援に入る日程も決定する。閣僚も入る。自民党も公明党も党を挙げて、背水の陣で北川晋平を押し上げるためにがんばる!」

 自民党の甘利明選対委員長は9日、大阪府大東市で開かれた大阪12区に立候補した自民党新人、北川晋平氏=公明推薦=の街頭演説会で声を張り上げた。

 7日に投開票された大阪ダブル選で、自民党推薦候補はいずれも日本維新の会系候補に敗れた。

 自民党は当初、「差が開いている沖縄は正直、厳しい。大阪の方は勝機がある」(党幹部)とみていた。だが、ダブル選勝利で勢いづく維新に対する危機感は日増しに高まっている。12区補選は晋平氏の叔父、北川知克元環境副大臣の死去に伴って行われる。甘利氏は「弔い合戦」であることも強調した。

 平成22年10月の衆院北海道5区補選以降、衆参補選で自民系候補は負けていない。特に、町村信孝元衆院議長の死去に伴い平成28年4月に行われた衆院北海道5区補選や鳩山邦夫元総務相の死去に伴い実施された同年10月の衆院福岡6区補選など「弔い合戦」は有利になる傾向だ。加えて、地方組織が強固な自民党は、組織力をフル回転させ集中的に選挙戦を展開できる補選で強みを発揮してきた。

 産経新聞社などの今月6、7両日実施の合同世論調査で、安倍内閣支持率は前月比5・2ポイント増の47・9%に改善した。統一地方選前半戦では保守分裂となった福岡、島根両県知事選で自民推薦候補が敗れ、地方組織のほころびが表面化した。内閣支持率が上昇傾向にある中、敗北を重ねれば政権に打撃を与え、ほころびが広がりかねない。

 決戦が始まり党選対幹部は自らを奮い立たせるようにこう語った。

 「ここで負けると、ずるずると参院選に影響を与えてしまう。勝つつもりでやるしかない」(長嶋雅子、奥原慎平)

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