F35Aは尾翼に特性 関係者「中露の機体収集、注意を」

F35Aは尾翼に特性 関係者「中露の機体収集、注意を」

航空自衛隊のF35A戦闘機=2018年1月、青森県三沢市の三沢基地(酒巻俊介撮影)

 岩屋毅防衛相は10日、青森県沖の太平洋上で訓練中に消息を絶った航空自衛隊三沢基地(青森県)の最新鋭ステルス戦闘機F35Aの尾翼の一部が周辺海域で見つかったと明らかにし、墜落したと断定した。

 墜落したF35Aのパイロットは訓練を中止すると無線通信で伝えた後、消息を絶った。一緒に訓練をしていた3機は近くを飛行しておらず、3機のパイロットは墜落までの動きを目視で把握していなかった可能性が高い。

 F35Aはレーダーに捕捉されにくいステルス性が高いのが特徴で、訓練では機体にあえてレーダーに映る措置を施していたとされるが、他の3機がレーダーで墜落機の動きを捕捉できていたかも定かではない。自衛隊幹部は「墜落機のパイロットが脱出を試みたかも分からない」と話し、脱出を試みていなかったとすれば機体は急降下し、海に墜落したとみられる。

 墜落機の機体のうち、これまでに発見されたのは尾翼の一部だけだ。尾翼には上下の動きを制御する水平と、左右の動きをコントロールする垂直の2種類があり、F35Aは水平尾翼に大きな特徴がある。

 通常、航空機は機体中央部にある主翼と水平尾翼を取り付ける高さをずらし、主翼の気流の影響を尾翼が受けないようにするが、F35Aは主翼と水平尾翼が同じ高さに取り付けられている。主翼と水平尾翼の間隔も通常より狭く、防衛省OBはこの特徴について「ステルス性を高めるためだとみられるが、機体を制御する上で問題がないか注目していた」と明かす。

 F35Aは米国主導で開発した最新鋭戦闘機だけに機体の特性は中国やロシアにとって注目の的だ。「中露に機体を収集されることを注意すべきだ」(自衛隊OB)との指摘もある。

 墜落原因の解明には機体、整備、パイロットの操縦などを幅広く分析する必要があり、時間がかかるのは避けられない。F35Aの調達計画への影響は「墜落原因を突き止めない限り、判断する材料は何もない」(防衛省幹部)という。(半沢尚久)

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