自民党新成長戦略 データ利用へ司令塔

 自民党の経済成長戦略本部(本部長・岸田文雄政調会長)は9日の会議で、新たな経済成長戦略の提言をまとめた。大企業と中小企業との賃金格差解消のほか、プラットフォーマーと呼ばれる巨大IT企業によるデータ独占を防ぎ、データの利活用を促すため、省庁横断的な専門組織の設置や新法制定などを盛り込んだ。来週にも安倍晋三首相に提出し、政府の経済財政運営の指針「骨太の方針」に反映させたい考えだ。

 提言は、企業の現預金など内部留保の増加が続く一方、大企業と中小企業の賃金などの格差が解消していないことを問題視。企業の利益や人件費への配分を産業や業種ごとに分析し、調査を行うことなどを通じて改善を図るよう求めた。

 「第4次産業革命で最大の資源となるデータを利活用できる環境を整備」するため、政府に司令塔となる「デジタル市場競争本部」(仮称)を新設、新法の制定や個人情報保護法の改正に取り組むとした。プライバシーを保護し、プラットフォーマーによる不公正取引などを防ぐとともにデータ流通を促し、技術革新につなげる狙いがある。

 このほか、地方の中小企業が経営人材を確保するための仕組みやマイナンバーカードを活用したインフラの構築なども盛り込んだ。

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