安倍首相、7日に通算在職日数で伊藤博文を抜き歴代単独3位に

安倍首相、7日に通算在職日数で伊藤博文を抜き歴代単独3位に

首相 在職日数が歴代3位へ

安倍首相、7日に通算在職日数で伊藤博文を抜き歴代単独3位に

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 安倍晋三首相の通算在職日数が7日に2721日となり、同郷の山口県(長州)出身の初代首相、伊藤博文を超えて歴代単独3位となる。順調ならば8月24日に佐藤栄作を抜き、11月20日には桂太郎を上回る見込みで、歴代最長も視野に入れる。ただし、今年は統一地方選と参院選が重なる12年に1度の「亥年選挙」で、政権には鬼門だ。悲願の憲法改正など長期政権の果実を得るには、夏の参院選での勝利が欠かせない。

 首相の長期政権の牽引(けんいん)役は経済だ。日経平均株価はおおむね2万円台で推移し、4月の有効求人倍率は1・63倍の高水準となるなど雇用も改善基調が続く。内閣支持率は50%程度で推移し、特に20〜30代の若年層で支持が堅調だ。

 長期政権の強みを生かし、人口減少対策として費用のかかる幼児教育・保育の無償化による女性支援や就職氷河期世代の支援など「1億総活躍社会の実現」を掲げた。上皇さま一代限りの譲位を認める特例法も制定し、今春には202年ぶりに上皇さまが譲位された。

 外交では、トランプ米大統領との信頼関係をテコに戦後最強といわれる日米関係を基軸として、中国の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領とも良好な関係を築く。首相は今月28、29日に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で議長を務める予定で、国際社会での存在感はさらに高まりそうだ。

 山口出身の首相は安倍首相で8人目。近代国家の幕開けである明治維新を主導した長州出身者としてのこだわりは強い。平成27年8月には地元の講演で「明治(維新から)50年が寺内正毅、100年が佐藤栄作。私が頑張れば150年の(平成)30年も山口出身の首相となる」と語っている。

 特に、憲法改正を悲願とする首相は、今月6日に通算在職日数で並ぶ伊藤博文を強く意識しているはずだ。伊藤は大日本帝国憲法の制定に尽力した。いわば憲法改正における先達だ。 実際に平成29年5月、首相は自民党総裁として憲法9条に1項、2項を残し自衛隊を明記する案を示し、改憲論に一石を投じた。同年の衆院選では党公約に自衛隊明記など改憲4項目を掲げて圧勝。昨年の党総裁選でも改憲を訴え勝利した。

 しかし、憲法改正をめぐる国会の議論は停滞している。悲願成就のためには、夏の参院選で憲法改正の発議に必要な3分の2の勢力確保は最低条件だろう。令和3年9月末の党総裁任期を見据え、自民、公明両党や日本維新の会などの改憲勢力以外から幅広い賛同を得られるかも焦点だ。

 外交も正念場を迎える。首相が政治家人生をかけて取り組む北朝鮮による拉致問題をめぐり、首相は先月、産経新聞のインタビューで「条件をつけず」に金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談する意向を明言した。

 戦後外交の総決算の一つであるロシアとの北方領土交渉も長期化の様相を呈す。10月の消費税率10%への引き上げで景気悪化を招けば、内閣支持率が落ち込む懸念もくすぶるだけに、気の抜けない政権運営が続きそうだ。(永原慎吾)

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