デジタル課税などに道筋 福岡で8日開幕G20財務相中銀総裁会議

デジタル課税などに道筋 福岡で8日開幕G20財務相中銀総裁会議

G20財務相・中央銀行総裁会議の主なテーマ

 日本が初の議長国を務める20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が8、9日の2日間、福岡市で開催される。巨大IT企業の課税逃れを防ぐ「デジタル課税」の新ルールの方向性や、新興国への過剰投融資が批判される中国を念頭に置いた「質の高いインフラ投資」の国際原則で合意する見通し。取りまとめに向け、日本のリーダーシップが重要となる。

 一方、G20に合わせ、麻生太郎財務相はムニューシン米財務長官と会談する。米側が貿易交渉で求めている、意図的な通貨安誘導を禁じた「為替条項」が議題となるとみられる。日本は通貨政策の手足を縛る為替条項に反対しており、麻生氏がどこまではねつけられるか注目される。

 G20会議では、初日の8日、世界経済のリスクなどを議論。2日目の9日はデジタル課税や経常収支の不均衡問題などを話し合う。論点を踏まえた共同声明を9日に採択し閉幕する。

 「議長国として設定に工夫をこらした」(財務省の浅川雅嗣《まさつぐ》財務官)議題は、(1)デジタル課税(2)高齢化(3)経常収支の不均衡−だ。

 (1)は「GAFA(ガーファ)」と呼ばれる米IT大手など多国籍企業による課税逃れへの対処で、2つの柱について道筋をつける。

 第1の柱は、支店といった物理的施設がなくても、オンラインの音楽配信などで売り上げが出ている国での課税を可能にする新ルールの策定。第2の柱は、低税率国に利益を集めることによる課税逃れの防止で、法人実効税率について各国共通の最低水準を作る。

 ルール見直しの実務を担う経済協力開発機構(OECD)は来年1月に具体策で大枠合意する計画。G20会議は計画を承認し、新ルールの方向性で合意する。

 (2)は国際社会が直面する高齢化が財政、社会保障、金融などに与える影響や必要な対応を検討。(3)は米中摩擦の背景にある経常収支の不均衡に関し、米国のように輸出から輸入を差し引いた貿易収支の赤字解消だけに着目するのでなく、各国の経済構造などほかの要素も重視し、多国間で解決する必要性で合意する。

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