【堺のゆくえ 令和の市長選】(2)にぎわいづくり 大規模イベント 集客は一過性

【堺のゆくえ 令和の市長選】(2)にぎわいづくり 大規模イベント 集客は一過性

市民交流広場「Mina堺」で開かれた堺ブルースフェスティバル=4月29日、堺市堺区

 堺市役所前の市民交流広場「Minaさかい」で4月28、29の両日、「堺ブルースフェスティバル」が開かれた。第一人者の有山じゅんじさんをはじめ106組のミュージシャンが出演。2日間で9千人近い来場者があった。

 ミュージシャンらはただステージで演奏するだけではなく、市のシンボルロード・大小路筋をはさんで向かい側にある通称「堺東商店街」にも繰り出し、飲食店内などで生演奏を披露。広場から商店街に流れる客も多く、あたりは「お祭りムード」に包まれた。

 「こんなイベントが年中あったらいいのだが…」と、堺市都心まちづくり課の担当者はため息をつく。

 市役所や合同庁舎に加え、百貨店、商店街などがある南海高野線・堺東駅周辺を、市は「玄関口」と位置づける。だが近年は電車で10分強で行ける大阪・難波に人は流れ、商店街の建物老朽化も進んでいる。

 「物販店がほとんどなく、飲食店ばかりになってしまっている。この偏りを解消しないと」

 市は平成27年に再構築した中心市街地活性化基本計画で、施設建設などのハード、イベントなどのソフトの両面による「まちの顔づくり」を打ち出した。29年にリニューアルオープンした「Minaさかい」はソフトの部分を担う施設の一つで、商店街などが関わったブルースフェスティバルのほか、堺まつり、府立登美丘高校など市内の高校ダンス部がパフォーマンスを繰り広げる「ダンスパワー」など数千人の動員数がある目玉イベントがいくつか誕生した。

 ただ、こうしたビッグイベントはそう頻繁に行われるわけではなく、真のにぎわいを創出するまでには至っていない。そこで注目されているのが大小路筋の商店街側の「広い歩道」だ。

 車道の幅が10・5メートル、市役所側の歩道が6メートルなのに対し、商店街側の歩道は13・5メートルもある。堺東駅前商店街振興組合の矢本憲久理事は「こんなに広い歩道はめったにない。生かさないのはもったいないことだ」と活用を模索している。

 商店街では、すでに歩道を利用してマーケットを定期的に開催するなどの取り組みをしており、矢本さんは一定の手応えを感じている。究極の目標は、大小路筋をおしゃれなオープンカフェなどが立ち並ぶフランス・パリのシャンゼリゼ通りのようにすること。「景観上もよく、歩いて楽しいまちになる」という。

 ただ、ハードルは高い。矢本さんは「日本では公共の道路を民間が商業目的に利用することをよしとしない風潮が強く、規制も厳しい。水や電源の問題もある」と話す。

 歩道だけでなく、旧市街地を取り巻く環濠(かんごう)や公園など、魅力的な「資源」が堺には多くある。矢本さんは「規制緩和が一番の助けになる。それを調整するのが政治や行政の仕事では」と指摘した。

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