【単刀直言】原田義昭環境相「言うべきことはきちんと言う」 海プラ削減 G20で議論主導

 海洋プラスチックごみ問題は深刻な海洋汚染を引き起こす地球規模の課題です。昨年6月、日本は先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)で提起された海洋プラスチック憲章への署名を見送りました。プラごみの排出量は中国やインドネシアが多く、こうした国の合意がなければごみ削減に向けた取り組みは実効性がないからです。

 先月来日したトランプ米大統領に宮中晩餐(ばんさん)会で「環境大臣です」と自己紹介したら「グローバル・ウォーミング(地球温暖化)」を3回続けて言うんです。とっさに私は「日米でしっかりやろう」と応じました。トランプ氏は地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱表明など環境問題に後ろ向きな印象ですが、実は関心が高いなと思いました。

 今月大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議は、海洋プラごみ削減に向けた本格的な協議の場となります。G20は世界の人口の6割、国内総生産(GDP)の8割を占めます。G20に先駆け、日本は令和12(2030)年までに使い捨てプラスチックの排出量を25%削減するなどの数値目標を掲げた。ここまで高い水準の計画を作った国はないと自負しています。米中を含めた先進国と新興国が集まるG20で、日本がイニシアチブを発揮して議論をまとめていきたい。

 先月、国立環境研究所などの国際研究チームが、地球のオゾン層破壊を防ぐために全廃が決まっているフロン類が中国東部で大量放出されていると発表した。一方、日本は代替フロンの排出規制も強化しました。代替フロンでさえ温暖化効果が二酸化炭素(CO2)の数百〜1万倍に達するので、中国にも直してもらわないといけない。15日から長野県軽井沢町で開かれるG20関係閣僚会議の議長として、言うべきことはきちんと言うつもりです。

 レジ袋の有料化ですが、無料配布を原則やめて袋を欲しい人は実費で買ってもらえばいい。まず一歩を踏み出さないといけない。具体的な法整備に向けた作業はこれからですが、スーパーなどにマイバッグを持参する習慣は国民に広まっています。来年の東京五輪・パラリンピックを踏まえ、今年中に道筋をつけたい。

 昨年10月に環境相に就任して8カ月。環境行政には特別の思い入れがあります。昭和45年に通産省(現経済産業省)に入省した翌年、環境省の前身である環境庁が発足したとき、正直「困った役所ができたな」と思った。当時、産業政策にとって環境対策はコストであり、規制だったからです。でも今は、環境への貢献が企業の投資判断で重視され、規制を乗り越えることが技術革新やビジネスチャンスにつながるという考え方が一般的です。いささか驚きもあり、時代は大きく変わりましたね。

 令和の時代では、相対的に低下してしまった日本の国際的なプレゼンスを取り戻さないといけない。環境政策でも「さすが日本」と言われるものを作りたい。中国や韓国など外交でも言いたいことはありますが、今は環境相という立場なので、それはまたの機会に。(奥原慎平)

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