次期衆院静岡5区どうなる? 自民県連は吉川氏、二階派は細野氏推す

次期衆院静岡5区どうなる? 自民県連は吉川氏、二階派は細野氏推す

細野豪志・衆議院議員(植村光貴撮影、左)と、衆院静岡5区の自民党支部役員総会で挨拶する吉川赳氏(石原颯撮影)

 永田町の解散風は収まりつつあるものの、次期衆院選で台風の目となりそうなのが静岡5区だ。自民党の公認予定者である選挙区支部長を務めるのは、3月に比例で繰り上げ当選したばかりの現職、吉川赳氏(37)で、同党県連が一丸となって支援する。ところが同じ5区の無所属現職、細野豪志氏(47)は、無所属のまま自民党二階派入り。正式入党を目指す細野氏を同派が強力に後押ししており、同党の公認をめぐって早くも両陣営がつばぜり合いを演じている。(田中万紀、石原颯)

 11日午後2時、吉川氏を支援する地元県議らが県連幹事長らを訪ね、吉川氏への支援を改めて要請した。

 5区支部下の7市町支部長の連名で申し入れ書を提出。細野氏の入党希望について「断固拒否する」と記された。出席した市町支部長からは「あたかも自民党に入ったかのような発言がみられ、混乱している。県連から党本部や二階氏に申し入れをしてもらいたい」「今回の県議選で実害が出た。冗談ではない」など不満が噴出。県連の竹内良訓幹事長は「県連は支部があってこそ。皆さん方のご意向を形にするためにわれわれは全力で応援する」と応じた。

 会談終了後に記者団の取材に応じた5区支部幹事長の植田徹県議は「細野氏は戸別訪問を徹底しており、(地元の支援者らは)脅威だと話をしている。われわれも負けるわけにはいかない」と述べた。

 細野氏は民主党政権下で原発担当相や環境相を務め、同党幹事長や民進党代表代行を歴任するホープだったが、平成29年8月に離党。希望の党の結成に関わったものの、その後の国民民主党の結党には加わらず無所属になり、今年1月から自民党二階派に入った。

 ただ、二階派所属前の細野氏は一貫して「非自民」を旗印としており、変節するかのような二階派入りに地元支援者らの戸惑いは大きい。加えて、自民党県連は細野氏の入党に強く反発しており、四面楚歌(そか)の状態だ。

 一方の吉川氏は、29年の衆院選で細野氏に敗れて比例復活もならず、同党5区支部長として捲土(けんど)重来を期していた。こうした中、細野氏が二階派入りした後の今年3月、欠員が生じた比例東海で繰り上げ当選を果たした。これにより5区は、自民現職と入党を望む無所属現職を同時に擁することになり、ともに次期衆院選での支援を求めて駆け引きを繰り広げている。

 解散風が吹き荒れていた3日、細野氏の支援者集会に二階派の河村建夫元官房長官が駆けつけ「この人(細野氏)が自民党に入っても全く心配ない。小選挙区の逸材として党派を超えてやっていける」とエールを送った。その上で河村氏は「勝負を決めるのは選挙だ」と、3回連続で細野氏に小選挙区で敗北している吉川氏を当てこすった。

 こういった細野陣営の動きに対し、吉川陣営は6日に5区支部総会を開き、衆院選で支援態勢を再確認した。あいさつに立った吉川氏は「衆参同日選なら私も全力で頑張っていかなければならない」と決意を述べた。同党県連や地元議員は細野氏の入党意向に強く反発しており、会合に参加した地元県議は「次の衆院選では吉川支部長をぶれずに支えていくことを確認した。全員の総意だ。彼(細野氏)がどんな動きをしようが、吉川支部長をしっかりと応援する。それ以上でも以下でもない」と語気を強めて吉川氏への全面支援を誓っていた。

関連記事(外部サイト)