国民が立民新人の推薦見送り 参院茨城 候補者選考で溝

 国民民主党茨城県連は13日、参院選茨城選挙区(改選数2)への対応をめぐり、立憲民主党県連から要請されていた同党新人の小沼巧氏(33)の推薦について、見送る方針を決めたと発表した。一方で、小沼氏と政策協定を結んだことを明らかにし、党独自の候補は擁立しないと表明した。

 連合茨城の内山裕会長も13日の記者会見で、小沼氏を推薦せず「支持」にとどめることを明らかにした。

 両党県連と連合茨城は、小沼氏とは別の人物を茨城選挙区に立てることで内々に合意していたが、立憲民主党が党本部主導で小沼氏擁立を決めた経緯がある。

 国民民主党県連は、県組織同士の協議の結果が覆されたことを踏まえ「これまでの経過を勘案すると推薦要請に応えることはできない」と結論づけた。県連内には茨城選挙区に独自候補を立てることを求める声もあったが、擁立は難しいと判断、小沼氏と一定の連携を図る方針に落ち着いた。

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■合意覆され…窮余の共闘演出

 政策協定は結ぶが、推薦はできない−。国民民主党が13日に明らかにした参院選茨城選挙区の立憲民主党公認候補への対応方針は、両党間の微妙な距離感を象徴している。候補者選考の協議をめぐって生じた溝が埋まらない中、共闘の態勢をかろうじて演出するための窮余の策だった。

 13日に水戸市内で記者会見した国民民主党県連代表の浅野哲衆院議員(比例北関東)は、候補者選考の際の立憲民主党の「裏切り」に重ねて矛先を向けた。

 「(両党県連と連合茨城の)3者で納得した合意ががあったにもかかわらず、立憲民主党の都合でひっくり返された。推薦や支持は見送ると判断した」

 茨城選挙区での「統一候補」擁立を模索していた3者は、国民民主党の女性県議を擁立することで大筋合意していた。

 しかし、立憲民主党本部が土壇場でひっくり返し、元経済産業省職員の小沼巧氏の公認を決めた。小沼氏の推薦を求められた国民民主党が首を縦に振ることができなかったのも無理はない。

 小沼氏の公認決定後、国民民主党県連内では独自候補擁立論も浮上したが、旧民進党系の2党が別々に候補を立てれば与党を利する結果に陥りかねないという判断に至った。小沼氏との政策協定締結は「満足とはいえないが、野党の議席を守るためのベストな選択肢」(浅野氏)だった。

 とはいえ、有権者にとっては分かりにくさも残る。

 そもそも、小沼氏とは別の候補で一本化を図ったのは、「原発ゼロ」を主要政策に据える小沼氏では連合が推しにくいという事情があったからだ。東海第2原発が立地する茨城県では、関連産業に従事する組合員も少なくない。

 連合茨城は、小沼氏の推薦を見送り「支持」とする方針を決めた。内山裕会長は13日の記者会見で「小沼氏の考えが連合の政策と全く合致しなければ支持はしなかった」と語り、政策に関して一定の共通点が見いだせたという認識を強調した。

(永井大輔)

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◇茨城選挙区立候補予定者(改選数2)

上月 良祐 56 元農水政務官 自 現

小沼 巧  33 元経産省職員 立 新

大内久美子 69 元県議    共 新

海野 徹  70 前那珂市長  維 新

田中 健  53 元江戸川区議 諸 新

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