宿泊税導入のとりまとめ案了承 宮城県の観光振興財源検討会議 東北では初

 宮城県における観光振興の財源について有識者らが検討する「県観光振興財源検討会議」は29日、財源の確保策として県内のホテルや旅館などへの「宿泊行為への課税が適当である」とするとりまとめ案を了承した。宿泊税を導入する際の制度設計案が盛り込まれたとりまとめ案について、12月にパブリックコメント(意見公募)が実施され、来年1月に答申案をまとめる予定。宿泊税の導入を提示したのは東北では初。

 県の制度設計案では、宿泊料金に応じた税率設定と定額の税額設定の2案を提示。定額の税額の場合、「過度な負担になりすぎない範囲」として1人1泊当たり100〜500円までの5つの案を示した。県内での年間宿泊者見込み数を1千万人泊とした場合、10億〜50億円の税収が見込まれ、必要経費を差し引くと約8億〜43億円が事業に活用可能と試算した。

 課税対象となる行為では、観光客として把握しやすく、税負担の能力もあると判断しやすいとして「宿泊」が適当とされた。課税期間は5年間とし、5年ごとに延長を含めた制度の在り方を検討するとした。

 会長の田中治同志社大教授は「観光客が減るという懸念が現実化することないよう、(税の)使い途について、十分精査して検討することが必要」と話した。

 県では東日本大震災後、国の東北観光復興対策交付金や復興関係基金などを観光振興施策の財源としてきた。だが同交付金は令和2年度で終了が見込まれ、同基金も残高が年々減少していることから、宿泊税を含めた新たな財源を検討するため、平成30年7月に同会議を設置した。

 総務省によると、宿泊税は東京都と大阪府、京都市、金沢市、北海道倶知安(くっちゃん)町の5つの自治体が導入している。

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