連合茨城会長「衆院選、年内に必ず」 野党合流でジレンマも

連合茨城会長「衆院選、年内に必ず」 野党合流でジレンマも

連合茨城の「新春のつどい」であいさつする内山裕会長=8日午後、水戸市(松本学撮影)

 連合茨城は8日、水戸市のホテルで「新春のつどい」を開いた。内山裕会長は次期衆院選について「年内には必ず施行される」との見通しを示し、取り組みの加速を促した。

 内山氏は、茨城5区と6区でそれぞれ推薦を決めた国民民主党現職の浅野哲氏(37)=党茨城県連代表=と青山大人氏(40)=同代表代行=の名前を挙げ「必ず選挙区で勝ち上がろう」と呼びかけた。その上で「衆院は常在戦場といわれている。いつ解散があっても対応できるように態勢作りも進めてほしい。連合茨城の組織力が問われる選挙になる」と強調した。

 新春のつどいには、立憲民主、国民民主、社民各党の県連幹部や、大井川和彦知事をはじめとする自治体関係者らが出席した。

 ◇

■「吸収」懸念…立民は政策面で親和性低く

 連合茨城の内山裕会長は8日に開いた「新春のつどい」で、立憲民主党の枝野幸男代表が国民民主党や社民党へ政党合流を呼びかけたことを念頭に、次のように発言した。

 「中央では野党再編でさまざまな論議がされている。連合茨城は、本日もご臨席いただいている国民民主党、立憲民主党、社民党の皆さんと十分連携を図りながら…」

 野党第一党の立憲民主党よりも国民民主党を先に挙げたのは、連合茨城の立ち位置と無関係ではない。

 平成元年に発足した連合の源流は、旧社会党を支持した官公労主体の総評、旧民社党を支持した民間中心の同盟、両者に属さない中立労連の3つに大きく分けられる。揺籃(ようらん)期の連合は産別によって支持政党が分かれる状況にあったが、11年の大会で当時の民主党を「基軸」とする方針を確認して以降、民主党・民進党を一貫して支援してきた。

 ところが、29年9月の衆院解散直後に民進党は分裂し、翌10月の衆院選では、連合はそれまでに推薦を決めていた民進党出身者らを個別に支援した。昨年夏の参院選では、総評系の自治労や日教組が立憲民主党を、同盟系のUAゼンセンや中立労連系の電機連合が国民民主党をそれぞれ支援し、往年の「股裂き状態」が再び常態化しつつある。

 連合茨城の主軸は、内山氏の出身組織でもある電機連合だ。当然、国民民主党と立憲民主党とでは距離感が異なる。「新春のつどい」で配布された来賓名簿では立憲民主党よりも上に国民民主党の関係者が名を連ね、会での乾杯の発声は同党県連代表の浅野哲衆院議員が担った。

 電機連合をはじめとする国民民主党系産別にとって、立憲民主党は政策面で親和性が低い。

 象徴的なのはエネルギー政策だ。茨城県には原発建設も手がける日立製作所の関連工場が多く立地する。立憲民主党が「原発ゼロ」を政策の旗印に据えているのに対し、日立グループ労組の支援を受ける国民民主党は安全基準を満たした原発に限り再稼働を認めている。

 政党合流構想をめぐっては、枝野氏と国民民主党の玉木雄一郎代表の認識の差が際立つ。玉木氏は「吸収合併はあり得ない」と主張しているが、「新党を作るつもりは百パーセントない」と公言する枝野氏に歩み寄る兆しはない。

 党勢が低迷する国民民主党の看板で衆院選は戦えないが、立憲民主党にのみ込まれて政策がぶれることは避けたい−。国民民主党に近い連合関係者には、ジレンマが重くのしかかっている。

(松本学)

関連記事(外部サイト)