「DAIGO後継説」は、竹下亘氏引退でどうなるか? 「亘氏の実弟」の説明は?

「DAIGO後継説」は、竹下亘氏引退でどうなるか? 「亘氏の実弟」の説明は?

出馬説が取り沙汰されてきたが

■入退院を繰り返し、5月中旬から国会を欠席


 自民党竹下派会長の竹下亘元総務会長(74=衆院島根2区)が次期衆院選に出馬せず、今期限りで政界を引退することになった。2019年1月に食道がんを公表していた竹下氏。今回の引退に際しても、「病魔におそわれ、体力・気力が衰え、自信を持って働くことができない状態だ。次の世代の若い人にしっかりとバトンを引き継ぎ、ふるさと日本を背負い続けていただきたい」とコメントした。異母兄の竹下登元首相時代から続く「竹下王国」を誰が引き継ぐのか。かねて取り沙汰されてきた、登氏の孫にあたるタレントのDAIGO(43)の出馬はあるのか、ないのか?

 竹下登氏の異母弟である亘氏は、NHK記者から兄の秘書に転じた。登氏の引退後に地盤を継ぎ、2000年の総選挙で初当選して現在が7期目。復興相や自民党総務会長などの要職を歴任したほか、自民党第3派閥(52人)を率いる竹下派のボスである。
「竹下さんの患ったがんは咽頭部分とリンパ節に転移していて、放射線治療を行っていました。その治療後も入退院を繰り返し、5月中旬から国会を欠席していました。7月10日にある党県連大会に出席予定でしたが、体力の限界を感じ、その前に引退表明をした流れです」

 と、取材する記者。引退となれば、派閥の後任、そして選挙区の候補という2つの後継者を決めなければならない。


■亘氏の実弟の打ち明け話


 まず、派閥について聞いてみると、

「竹下派には茂木さん(敏充外相)と加藤さん(勝信官房長官)、そして小渕さん(優子元経産相)という総裁候補がいます。茂木さんはナンバー2の会長代行ですから、彼を中心に領袖が決められると見られています。ただ、竹下派自体、登氏の秘書も務めた青木さん(幹雄元官房長官)の意向が強い派閥で、大事なことはたいてい青木さんが決めています。亘氏が前のボスから派閥を引き継ぐことになりそうだとなった時に茂木さんは、“オレの方が竹下よりも当選回数は上だ。そんな話はあり得ない”と言っていたんですが、実際、青木さんが亘氏を後継者に決めたわけです」

 続いて、島根2区の選挙区についてである。亘氏が食道がんを患って以降、浮かんでは消え、消えては浮かんできたのが、登氏の孫にあたるタレントのDAIGO(本名:内藤大湖)が後継者となるという話だった。

 登氏には3人の娘があり、次女と元毎日新聞の“竹下番”記者との間に生まれた次男がタレントのDAIGOであり、妻は2016年に結婚した女優・北川景子(34)だ。

 亘氏の実弟で、酒蔵「竹下本店」当主の竹下三郎氏はかつて週刊新潮の取材に、

「後継はうちだけの話じゃなくて、支援者、後援者の皆さんのご意向というものが大切で、僕らはまったく、そういったことにタッチもしていませんし、話し合いもしたことはありませんのでね。確かに、私は島根県で生活はしていますけど、後継につきましては、竹下亘とか竹下三郎の意向というものはなくて、後援会の皆さんのご意向ですから。県会議員さんとかとの集まりの中で、そういう(後継に関する)話がまったく出ないわけではないのですが、ただまあ、僕らが何か意向を示すというようなことではないと思っています」

 と話していた。


■DAIGOは内藤姓


 この竹下三郎氏の話を政治部デスクに振ると、

「まったくその通りで、支援者、後援会あっての候補者です。ただ、地元では『竹下』の姓は抜群のインパクトがありますからね。亘氏の2人の息子さん、三郎氏の2人の息子さんは優秀と評判で、国会議員の仕事に興味があると訴え出ていたら割とすんなりと世襲が決まっていたと思います。しかし、彼ら竹下姓の4人は手をあげなかったようです」

 一方でDAIGOは内藤姓。竹下姓ではないが、登氏の孫でありタレントとして、妻の北川景子も含めて知名度は十分だから、これも本人がその気になれば支援の輪が広がりそうなものだが、

「DAIGOは東京の人というイメージですよね。地元で暮らしたことはありませんし。メディアを通してだと、音楽とか競馬には興味があるのはわかるけれど、政治についての考え方がよくわからない。おそらく関心がないんだと思いますし、芸能活動は順調だから無理に出馬ということはなさそうな感じがします。もちろん北川景子と一緒に選挙運動を展開すれば大変な注目度になると思いますが……」

 世襲は難しそうだという空気の中、後継が固まらないうちに亘氏は不出馬を表明したのか、あるいは秘めた候補がすでに後援会から諒とされているのかは判然としない。選挙自体は、対抗馬となる国民民主の候補者が万引きで地元警察に任意で聴取されるなどして候補から外されており、素人目には誰が出ても勝てそうな感じがするのだが、

「まぁ負けることはないと思いますが、盤石ではありません。今年2月に、地元・島根県の知事が五輪聖火リレーの中止を検討していると報じられたことに、亘氏は“注意しようと思う”と発言したのですが、これについて“何様なのか?”と地元事務所にかなりの抗議があったようです。亘氏は体調不安に加えてコロナ禍もあり、地元に帰らない日々を過ごしており、面と向かっての説明ができておらず、地元からは不満の声が上がっていました」

「竹下一家」の面々が世襲にこだわっていない以上、地元にゆかりのあるキャリア官僚や県議が登場する可能性もないわけではない。いずれにせよ、王国の崩壊はじわじわと進んでいくようだ。

デイリー新潮取材班

2021年7月9日 掲載

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