キレる河野太郎、「徴用工問題」で韓国大使をどやしつけ、党内の評価を下げた過去

キレる河野太郎、「徴用工問題」で韓国大使をどやしつけ、党内の評価を下げた過去

河野太郎氏

 日本テレビ系列のニュースサイト「日テレNEWS24」は9月26日、「【独自】河野氏1位も『過半数』ならず “決選投票”ほぼ確実…追う岸田氏、高市氏 党員・党友&国会議員調査」の記事を配信した。

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 同じ日の午後7時29分、YAHOO!ニュースのトピックスが記事を転載。しばらくの間、トップニュースとして表示された。

 河野太郎・規制改革担当相(58)が自民党総裁選でトップを走っているという内容を興味深く読んだ方も多いだろう。政治担当記者が言う。

「日本テレビだけでなく大手マスコミ各社の調査でも、同じ傾向を示しています。ただし、河野さんが総裁選でリードしているのは事実だとしても、当初に予測されていたような断トツの勢いがないことには注目すべきでしょう」

 時事通信は同日、「議員支持、岸田氏一歩先行 河野氏猛追、高市氏追い上げ 自民総裁選」との記事を配信した。こちらもYAHOO!ニュースのトピックスに転載された。

「国会議員票に限れば、岸田文雄・前政調会長(64)が優位という報道でした。文中では《高市早苗前総務相(60)が激しく追う》とも書かれています。高市さんは特にネット上で人気があり、善戦していると言えます」(同・記者)

 総裁選がスタートした当初、河野氏が圧勝するとの予測は、決して珍しいものではなかった。例えば9月10日、朝日新聞出版のニュースサイトAERA dot.は「河野太郎氏が総裁選に出馬で『本命』に躍り出る 二階派は石破茂氏担いで対抗か?」との記事を配信した。


■浅はかな政治家!?


 当時なら一定のリアリティを感じた読者が多かったはずだ。それが今となっては、最新状況は極めて流動的だ。現代ビジネスは9月21日、「河野太郎『総裁選圧勝』のハズが、ここにきて急ブレーキ…その『致命的な理由』」の記事をアップした。

 記事では、河野氏が安全運転を意識しすぎたため、政策の説明で歯切れが悪いことが、伸び悩みの原因としている。

 だが、自民党のベテラン代議士は違う見解を示す。「要するに河野さんは“浅慮(せんりょ)”、政治家として浅はかなんです。それを不安視している自民党の国会議員が少なくないことが、根本的な理由ではないでしょうか」と分析する。

「河野さんは女系天皇や脱原発など、自民党の伝統的な価値観とは異なるビジョンを発信し、良くも悪くも話題を集めてきました。ただし、それは河野さんの国家観や政策観が反映されたものでしょうから、ここではどうこう言うつもりはありません。そうではなく、党内で『河野さんってどうなの?』と疑問の声が上がったのは2019年、彼が外務大臣を務めていた時のことでした」(同・代議士)


■外交に対する自負


 河野氏は外交を、自身の専門分野と見なしてきた。最終学歴はアメリカのワシントンD.C.にある名門・ジョージタウン大学。英語が堪能なことも大きく関係しているだろう。

 政府の外交方針に異を唱えたことも少なくない。例えば2002年、当時の外相は田中眞紀子氏(77)で、事務方との対立が激しかったことから更迭された。

 その後、民間人で環境相だった川口順子氏(80)が、スライドする形で外相に就任。しかし当時の外務省は、アフガニスタンやイラクでの戦争、日中日韓の関係悪化など大問題が山積していた。しばらくすると、川口外相の能力に疑問を示す声が大きくなっていく。

「当時の新聞記事を見ると、常に河野さんが川口外相を批判していたことが分かります。通産省の官僚としてキャリアをスタートさせた川口さんはどうしても、そつのない省庁運営を目指してしまいます。言質を取られないようマスコミにノーコメントで通すことも目立ち、それを河野さんは『大臣として発信力が弱い』と苦言を呈したのです」(前出の記者)

 河野氏は2017年8月、第3次安倍内閣で外相に就任した。


■駐日大使を怒鳴る


「17年10月の総選挙で自民党は勝利し、第4次安倍内閣がスタートしました。河野さんは外相に再任されます。18年10月には内閣改造が行われますが、河野さんは外相に留任しました。すると同月末、いわゆる徴用工問題で、韓国の最高裁にあたる大法院が日本企業に賠償を命じる判決を下しました」(同・記者)

 大ニュースとなったことは言うまでもない。日本政府は強く抗議。更に日韓請求権協定に基づき、韓国政府に仲裁委員会の設置を打診した。

 ところが、これに韓国は応じなかった。河野外相は19年7月、南官杓(ナム・グァンピョ)駐日韓国大使を呼び抗議した。

「南駐日大使は、日韓の企業が賠償金相当額を出し合う韓国側の案に言及しようとしました。これに河野外相は激怒。テレビカメラの前で『韓国側の提案はまったく受け入れられないことは伝えている。それを知らないふりをして改めて提案するのは極めて無礼だ』と語気を強めてどやしつけたのです」(前出の代議士)

 特に徴用工の問題では、日本の有権者は韓国の姿勢に批判的だ。溜飲を下げた人もかなりいたかもしれない。


■河野氏には品がない!?


「むろん韓国側に抗議することは大いに結構です。ただし政治、特に外交は、有権者のウケを狙ってパフォーマンスを披露する場ではありません。10年先、100年先を見据えて、じっくりと協議を重ねていくのが本来の姿です」(同・代議士)

 そのためには、人と人との関係が重視されることは言うまでもない。

「カメラの前で怒鳴りつければ、相手の面子は丸潰れでしょう。あれはいくら何でもやり過ぎでした。品がないというか、大人の対応ではありません。党内の重鎮たちは呆れていましたね」(同・代議士)

 頭に血が昇ると、河野氏は抑制できないことが往々にしてある。過去にパワハラ問題が報じられたこともあり、今回の総裁選でも首相の資質が疑われる根拠になっている。

「河野さんは9月21日、自民党の若手議員が集まった会合に出席し、公開の質疑応答に応じました。そこで与党の自民党より内閣のほうが政策の決定権が強い“政高党低”について質問されると、『(自民党の)部会でぎゃーぎゃーやっているよりも、副大臣や政務官チームを非公式に作ったらどうか』と発言しました。自民党内から強い反発の声が上がり、24日には『不適切だったと反省している』と謝罪に追い込まれました」(前出の記者)

 どうやら河野氏には「懐の深さ」というものがなさそうだ。

「自民党のベテラン議員たちは、河野さんが一国のトップに立てる器でないのでは、と思っているんです。だから党内での支持が、なかなか広まらないのでしょう」(前出の代議士)

デイリー新潮取材班

2021年9月29日 掲載

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