岸田新内閣人事 官房長官人事で朝日が“誤報” 政治部長が萩生田文科相に謝罪

官房長官には松野博一氏が内定 朝日新聞は萩生田光一氏と報じ政治部長が謝罪

記事まとめ

  • 岸田新政権の人事が固まり、注目の官房長官には松野博一元文科相が内定した
  • 朝日新聞デジタル版は官房長官に萩生田光一文科相を充てる方針を固めたと報じた
  • 萩生田氏はブログでお祝いが殺到したと明かし、社の政治部長が謝罪に来たとも綴った

岸田新内閣人事 官房長官人事で朝日が“誤報” 政治部長が萩生田文科相に謝罪

岸田新内閣人事 官房長官人事で朝日が“誤報” 政治部長が萩生田文科相に謝罪

官房長官に萩生田氏起用を検討しながらも、土壇場でひっくり返したと言われる岸田文雄・自民党新総裁

 岸田新政権の人事が固まってきた。注目の官房長官には松野博一元文科相が内定したが、「萩生田光一文科相を起用する方針」と堂々と“誤報”を流してしまった社があった。天下の朝日新聞である。

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■ごまかしの“訂正”


〈自民党の岸田文雄総裁は萩生田光一文科相を官房長官に充てる方針を固めた〉

 9月30日夕刻、岸田新総裁の人事に注目が集まるなか、朝日新聞デジタル版はこう報じた。前日から、官房長官人事で萩生田氏の名前は飛び交っていた。ただし、どこの社も「起用が取り沙汰されている」や「浮上」といった表現。そんな中、朝日は一歩踏み込み、「方針を固めた」と打ってきたのである。

 しかし、書いた直後に間違いに気づいたようだ。ほどなくして、こう速報を打ち直してきた。

〈官房長官に松野博一元文科相を充てる方針に 萩生田氏起用は調整難航〉

 記事には、こんな言い訳がましい文言も入っていた。

〈政府の要となる官房長官には萩生田光一文科相を起用する方針だったが、その後の調整で松野博一元文科相を充てることにした〉

“あの時点では正しかった”“間違ったわけではない”と言いたげな口ぶりである。


■萩生田氏には祝いの電話が殺到していた


 この報道には、萩生田氏本人もびっくりしたそうだ。翌日のブログでこう綴っている。

〈昨日夕刻には朝日新聞の誤報で「萩生田官房長官」がネットに配信され、仕事ができないほど皆様からお祝いの電話やメールをいただきました。私自身は何も聞かされておらず、その後、松野さんの内定が報道されました。わざわざご連絡をいただきご心配をいただいた皆様には結果として大変ご迷惑をおかけしました〉

 ”誤報”に巻き込まれただけなのに、こんな文面を認めなければならないのだから気の毒な限りだ。もし “まだ連絡は来ていないけど、抜擢されたのかも”と一瞬でも本人に勘違いさせてしまったならば、尚のこと罪深い。

 なぜ朝日は、勢い余ってあやふやな情報を記事にしてしまったのだろうか。情報の「裏取り」さえちゃんとしていれば、こうしたミスは防げたはず。実は、朝日は裏取りに動いていたという。萩生田氏はブログの続きでこう明かしている。

〈通常は裏どりと言って本人等に確認するのが常識です。しかし、私の部屋に来た同社の記者にも「何も聞いてない」と申し上げましたがおかまいなし〉


■政治部長が謝罪に


 前出の記者はこう分析する。

「おそらく、朝日の記者は、岸田さん周辺の有力なネタ元から“萩生田さんで間違いない”と吹き込まれていたのでしょう。ただし、あの段階で本当のところは、岸田さんとお声がかかった本人にしかわからない。岸田さんに確認できず、萩生田さんが『何も聞いていない』と答えているのならば、もっと慎重に裏取りすべきだった。おそらく、別のネタ元も同じ情報を言っている、二枚あれば大丈夫だろう、みたいなデスクの判断で最後は突っ走ってしまったのではないか」

 不思議なのは、朝日がそこまで自信を持って書いた人事が、なぜひっくり返ったかという点である。

「萩生田氏も松野氏も同じ細田派です。総裁選の論功行賞で細田派へポストを与えなければならなかった事情が大前提としてあったのです。安倍さんは、萩生田さんを猛プッシュしていたが、安倍さんの最側近と言われる萩生田氏を据えてしまうと、安倍カラーが濃くなってしまう。それを嫌がる岸田さんが抵抗を示した結果なのではないか」(同前)

 ちなみに朝日は、すぐに萩生田氏に詫びに行ったとのこと。

〈本日、社の政治部長が謝罪に来ましたが日本を代表する大新聞、もう少ししっかりしてほしいものです〉(萩生田氏のブログ)

 読者への詫びはまだのようだが……。

デイリー新潮取材班

2021年10月2日 掲載

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