「元ミス日本」松野未佳氏が自民から出馬 娘の決断を受け入れた父・頼久氏が抱える“離婚訴訟”

「元ミス日本」松野未佳氏が自民から出馬 娘の決断を受け入れた父・頼久氏が抱える“離婚訴訟”

自民党から比例代表で出馬するというミス日本元グランプリの松野未佳氏

 自民党が「ミス日本コンテスト」元グランプリの松野未佳氏(26)を、次期衆院選の比例代表・東京ブロックで擁立するという。松野家は三代続けて国会議員を輩出しているが、四代目にあたる未佳氏は巷の世襲とは違う道を選んだ。現在、未佳氏の父・頼久氏は妻と泥沼の離婚訴訟中。その影響もあってか、未佳氏は父に頼らず選挙に出るというのだ。

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■ハズキルーペのCMにも出演


「政治家になるのが目標です。父も祖父も政治家。熱く演説している姿を間近に見て、夢が膨らみました」

 2016年2月、慶應大学文学部2年生だった未佳氏は、ミス日本グランプリを受賞後、毎日新聞のインタビューでこう語っていた。幼い頃から政治家を夢見てきたとあって、さぞ来たる初陣に奮い立っていることであろう。

「未佳さんは大学卒業後、父・頼久氏が経営する不動産管理会社に勤務しながら芸能事務所にも所属し、『ハズキルーペ』のCMにも出演していた。今年からは自民党東京都連に勤務。都議選の手伝いなどをしながら出馬に向けた準備してきました」(松野家に詳しい永田町関係者)

 頼久氏は日本新党から希望の党まで非自民系の政党を渡り歩いてきた政治家として知られる。選挙区だった熊本一区は、防衛庁長官などを歴任した自民党の大物議員だった未佳氏の祖父・頼三氏から受け継いだ地盤である。頼久氏は17年に落選後、政界を引退した。なぜ未佳氏は父の地盤を継がないのか。

「頼久氏との関係が良くないからと言われています。だからこそ彼女は、自民党に近づいたのです」(同・関係者)


■杉村太蔵氏と同じ扱い


 父娘の不仲。これには頼久氏と妻との関係が大きく影響している。実は二人は、かなり前から別居生活を送っており、現在も離婚でもめているのだ。「未佳さんは母方についており、もともと頼久氏と距離があった。彼女は政治家になりたいと頼久氏に相談したものの、反対されたと聞いています」(同・関係者)。だが、何とかして政治家になりたかった未佳氏。そこで、母と一緒に頼ったのが、祖父・頼三氏の人脈だった。

「二人がまずアプローチしたのは、若き頃、頼三氏を師と仰いでいた小泉純一郎元首相でした。恩人の孫からの相談を無下にできなかった小泉氏は、未佳氏を二階俊博前幹事長に紹介。未佳氏はうまく二階氏に取り入り、候補者含みで都連の職を得たのです」(同・関係者)

 当初、未佳氏は東京15区での公認を期待していたようだ。秋元司氏がIR疑獄で自民党を離党し、候補者不在となった選挙区である。選挙を取り仕切っていた二階氏の覚えがめでたければ、選挙区から出られるかもしれない。だが、そんな彼女の期待はあえなく潰える。岸田文雄首相の誕生で二階氏が失脚したからである。

「結局、比例のみで公認を得られる運びとなりました。実績のない新人候補ですので、05年の郵政選挙の際、比例・南関東ブロック35位で出馬した杉村太蔵氏のような、下位の扱いになる見込みです。あの時は、自民党に小泉旋風が巻き起こり、”記念受験”に等しかった杉村氏が当選する番狂わせが起きましたが、今回は厳しいでしょう」(同・関係者)


■「次の選挙はありえません」


 とはいえ、まだ何の経験・実績もない大学を出たての女性が、“コネ”と“ミスコン”で大政党から公認を得るというのだ。10月9日に一報が出るや否や、ネット上には「自民党は客寄せパンダを候補にするのか」と批判が噴出した。

 この成り行きを父はどう見ているのだろうか。

 今年6月、娘の出馬が取りざたされていた段階では、頼久氏は週刊新潮(6月17日号)の取材にこう答えていた。

「(都連預かりの件は)聞いていますが、あくまでも勤務の一環だと思います。娘にも“何年か勤めてまず勉強。その姿を皆さんに見ていただいて、それでも声をかけてもらえるなら”と伝えています。まずきちっと勉強して、それからなら話は分かりますが、次の選挙というのはあり得ません」


■泥沼の離婚訴訟


 娘の出馬は、父母の争いにも影響したようである。最近になって、頼久氏は離婚問題に決着をつけるべく、妻に「婚姻無効確認訴訟」を起こしていた。専門家によれば珍しい訴えだという。

「離婚調停を経て起こされる一般的な離婚訴訟とは、まったく違うものです。そもそも婚姻関係がなかったことの確認を求める訴訟ですので、例えば勝手に婚姻届を出されたと訴える場合などに起こされます」(渥美坂井法律事務所弁護士法人・麹町オフィス代表・渥美陽子弁護士)

 二人も娘がいながら、“結婚していなかった”と訴える頼久氏の主張はいささか無理筋にも思えるが、そのくらい争いが泥沼化しているということなのだろう。前出の永田町関係者によれば、この数年、夫妻は財産分与を巡って激しく対立してきたという。1円たりとも妻に財産を渡したくないという頼久氏の怒りが発端となったのか。

 実は、その公判期日が9月27日に東京家庭裁判所で予定されていたのだが、直前にキャンセルされていたのだ。

「その日は当事者尋問も行われる予定でした。娘がこれから選挙に出ようとしているのに、公開の法廷で両親が争う姿を晒すことを避けたかったのではないか。両者で話し合い、和解期日を設けるなどして先延ばしにしたのでしょう」(同・関係者)


■直撃に父・頼久氏は……


 頼久氏に改めて電話で直撃したが、

「まだはっきり出馬すると決まったわけではありませんのでコメントできません。娘からも何も聞いていませんし……。(裁判については)プライベートのことですのでお話できません」

 と答えるのみだった。だが、頼久氏に近い地元関係者によれば、

「やっぱり、実の娘ですから下積みからでもやりたいと訴える娘を受け入れているようです。裁判のキャンセルも娘を思ってのことなのでしょう」

 まだ若いのだから、焦らず、家の問題が解決してからでも良かった気がするが……。

デイリー新潮取材班

2021年10月11日 掲載

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