Dappi騒動、更に明らかになる自民党との怪しい関係 取引先企業に3年間で1億円以上の支払い

Dappi騒動、更に明らかになる自民党との怪しい関係 取引先企業に3年間で1億円以上の支払い

自民党本部

 ツイッターの“右派匿名アカウント”を巡る騒動が続いている。「Dappi」と名乗り、17万人のフォロワーを持つ謎の人物。プロフィール欄にはこうある。

〈日本が大好きです。偏向報道をするマスコミは嫌いです。国会中継を見てます〉

 その「Dappi」が昨年10月、こんな投稿をした。

〈近財職員は杉尾秀哉や小西洋之が1時間吊るしあげた翌日に自殺〉

 すなわち、安倍政権下で公文書改ざんを強いられ命を絶った財務省近畿財務局職員は、立憲民主党の杉尾、小西の両参院議員に責められ自殺したというわけだ。

 杉尾議員が呆れて言う。

「私と小西議員が赴いたのは霞が関の本省で、近畿財務局じゃない。無論、職員を吊るし上げてもいません。すべて完全な作り話です」

 ところが、だ。

「書き込んだユーザーを訴えようにも、正体がわからない。そこでツイッター社を相手に、まず発信者情報の開示に関する仮処分命令の申し立てを行いました」

 かくて、使われたネット回線のプロバイダーが判明。次いでその業者を相手に同様の申し立てを行い、ようやく「Dappi」の正体が割れた。関係者が言う。

「このアカウントの運営者は『ワンズクエスト』というウェブ関連会社でした。企業調査会社によると、その主な取引先に注目すべき名前がありました。それは『システム収納センター』という会社です」


■3年間で1億2千万円以上が…


 システム社の過去を辿ると興味深い事実に突き当たる。2008年、同社に関して国会で「自民党から多額の政党交付金が流れている」と追及されていたのである。しかも、同社の歴代役員には、福田康夫元総理や岸田文雄現総理、甘利明幹事長ら自民党の錚々たる幹部名が並ぶ。現在も自民党との関係は強固で、

「政治資金収支報告書によると、17年以降の3年間で総額1億2千万円以上が自民党本部から支払われています」(同)

 システム社を挟んで繋がった「Dappi」と自民党の線。そこで浮かぶのは、自民党がシステム社を通じてワンズ社にカネを流し、ネット上での情報操作を担わせているのではないかとの疑惑だ。

 杉尾、小西両議員から名誉毀損で提訴されたワンズ社に事実関係を質すと、

「訴状を見ていないのでコメントのしようがない」

 一方、システム社は、

「自民党の党友で組織する『自由国民会議』の事務や会費引き落としの代行業務を受託し、自民党関係者が無報酬・非常勤で役員に就任しています。ツイッターの件は全く存じません」

 との説明。自民党は無回答だった。杉尾議員は、

「今後、裁判の過程で当該会社と自民党との関係を明らかにしていきたい」

 パンドラの箱は開くか。

「週刊新潮」2021年10月28日号 掲載

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