山口環境大臣に“秘書の給与ピンハネ”疑惑が 「毎月5万円か10万円を戻せと要求された」

山口壯環境相に秘書の『給与ピンハネ』疑惑 事務所はピンハネの事実を否定

記事まとめ

  • 山口壯環境相は140万円超の会場費を肩代わりさせ、報告書に記載しなかったという
  • さらに、秘書に給与の一部を政党支部などに寄付するよう強要したとの疑惑も浮上した
  • 元公設秘書が強要されたと証言しているが、山口環境相側は「任意の寄付」と反論した

山口環境大臣に“秘書の給与ピンハネ”疑惑が 「毎月5万円か10万円を戻せと要求された」

山口環境大臣に“秘書の給与ピンハネ”疑惑が 「毎月5万円か10万円を戻せと要求された」

山口壯新環境大臣

■140万円超の会場費を報告書に記載せず


 小泉進次郎前大臣の後を継ぎ、環境大臣に就任した山口壯(つよし)代議士(67)に早速カネを巡るスキャンダルが。なんと秘書に対して給与の一部を政党支部などに寄付するように強要。さらに、支援者の企業が肩代わりした勉強会の会場費140万円超を、政治資金収支報告書に記載していなかった問題も噴出している。

 ***

 山口大臣の元支援者である会社経営者が語る。

「ある時、山口さんから“勉強会をやりたいので費用をお願いします”と言われたので、“先生、いいじゃないですか!”と大賛成したんですよ。メンバーも決まり、“有名な人も来るからぜひ出席してほしい”と頼まれました」

 その勉強会の名称は「北東アジア連携研究会」。メンバーは30人程度で、NHKの岩田明子氏などのマスコミ関係者、外務省出身の松川るい参院議員や中曽根康隆衆院議員ら、議員や官僚などで構成されていた。会長は山口大臣。第1回会合は2018年6月19日に都内の会議室で開かれ20年まで計20回近くの会合が行われた。

 出席者によれば、

「主催は山口さんでしたね。内容としては、朝鮮半島や中国、ロシアとの経済交流について意見を交わすことでした。月に1度か2度開かれ、連絡は松川さんの事務所が代行してやっていました。朝8時から始まって、9時には解散します。会費制ではなく、無料でした」

 結局、会場費については、

「会が始まる直前に改めて山口さんの秘書から“費用の件、よろしくお願いします”と挨拶があり、山口事務所宛に来た会場費の請求書がこちらに回され、自分が代表を務める会社などから支払っていました」(前出・元支援者の経営者)

 初回の請求書を確認すると、費用は14万4072円也。以後も概ね10万円前後の請求となっていて、合計で140万円以上の会場費をこの社長の会社などが肩代わりしたことになる。

 ところが、この会合に関して山口大臣が代表を務める政党支部の報告書に記載がないのである。


■事務所も状況を把握


 神戸学院大学の上脇博之教授が解説する。

「会場費を企業が支払ってくれたのであれば、財産上の利益を得ていることになり、企業献金にあたります。企業献金を受けられるのは、政党か政治資金団体のみです。政党支部がその献金を受け、その記載がなければ、政治資金収支報告書の不記載にあたり、規正法違反で、5年以下の禁錮または100万円以下の罰金となります。議員個人または議員の政治団体が利益を得ていたのならば、個人や政治団体への企業献金自体が禁止されていますから、1年以下の禁錮もしくは50万円以下の罰金となります」

 実は事務所も把握しており、

「事務所の人が“企業献金なのに記載していないですよ”と話していて、私も“困ったな”と思っていたんです」(先の経営者)

 会場費を肩代わりしてもらい、記載がないということは事実上の「闇献金」にあたるというわけなのだ。


■秘書給与のピンハネ疑惑


 さらなる疑惑は秘書給与のピンハネである。

 地元政界関係者が言う。

「山口さんは昔からケチで有名なんですよ。秘書との打ち合わせで夜中になっても、差し入れや食事をご馳走することはありません。後援会の会合も昼は2時からに設定し、昼食を出さなくてもいいようにする。そうしたケチが高じたのか、公設秘書に対して、給与のうち年間数十万円を政党支部への寄付や別の形で戻すように要求し、実際に払っていた秘書もいました」

 ある元公設秘書に確認すると、

「(山口大臣から)月に5万円、ボーナス出たらプラス10万円を寄付しろと言われました。“公設秘書と私設では給料が違うから、バランスが取れない”という言い分でした」

 また別の公設秘書も、

「毎月5万円か10万円を戻せと要求されました」

 と証言する。そもそも、公設秘書に政治団体や政党支部へ給与を寄付するよう勧誘したり、要求すること自体「国会議員の秘書の給与等に関する法律」によって禁じられている。

 衆議院法制局の担当者は、

「公設秘書の給与は税金から支払われております。秘書より上の立場にいる議員から給与を寄付するよう勧誘・要請するのは、税金が還流してしまう懸念があるため法律が制定されました」


■「事務所を通してください!」


 さて、一連の疑惑に山口大臣はどう答えるのか。携帯電話を鳴らし、質問しようとするも、

「用はないです。事務所を通してください!」

 すごい剣幕で激高され電話を切られてしまった。よもや本誌(「週刊新潮」)に呪いをかけるつもりなのか。(「山口環境大臣、“凄絶パワハラ”で秘書が大量逃走 オカルト団体に傾倒で武田良太氏を『呪い殺す』」を参照)その山口事務所は書面で回答。勉強会の会場費肩代わりについて、

「北東アジアに関する情報や意見交換をする貴重な場であり、私的な会合ではありませんし、政治団体でもありません。したがって貴誌の理解は誤解という他ありません」

 しかし、先の上脇氏は、

「マスコミなどを招いた政治的なテーマの勉強会ですから、明らかに政治活動といえます。政治活動であれば、政党支部または政治団体が主催して、その政治資金収支報告書に記載をせねばなりません」

 さらに秘書給与ピンハネにも事務所は真っ向反論。

「事務所の窮状を見て任意に寄付をしてくれた秘書はおります。貴誌のご指摘は事実に反します」

 と言うも、給与の寄付と要請が事務所で常態化していたのは前述した通り。で、武田良太前総務大臣への「呪い」は?

「ご質問の事実はありません」(同)

 先の経営者が憤慨する。

「いつか“先生、宗教はほどほどにしないといけないよ。政治家は人の役に立つ仕事。宗教のためじゃないでしょ”と言ったんですよ。それでも宗教をやめるわけでもないですし、秘書とのトラブルも絶えないので、山口さんには昨年“応援やめさせてもらいます”と縁を切りました。そうしたら後援会の人に“俺をとるならあの人とは付き合うな”と言って回っている。人間が小さいですよ」

「週刊新潮」2021年10月28日号 掲載

関連記事(外部サイト)