安倍元総理が「杉田水脈」ごり押しで河村家を追放 “河村外し”の要望文書に関係者は「やりすぎ」

安倍晋三氏、杉田水脈氏ごり押しで河村建一氏を追放 要望文書に関係者「やりすぎ」

記事まとめ

  • 二階派幹部の河村建夫氏の長男・建一氏を比例中国ブロックで出馬させる話が変更された
  • 安倍晋三氏が、杉田水脈氏を上位にするよう、遠藤利明選対委員長を説得したそう
  • 安倍元総理の実弟・岸信夫防衛相らの連名で送られた文書に対し「やりすぎ」と県連幹部

安倍元総理が「杉田水脈」ごり押しで河村家を追放 “河村外し”の要望文書に関係者は「やりすぎ」

安倍元総理が「杉田水脈」ごり押しで河村家を追放 “河村外し”の要望文書に関係者は「やりすぎ」

安倍晋三元総理、杉田水脈氏

 急転直下、土壇場での「変更」。その事態がベタ記事で報じられたのは10月19日のことだった。

 政治部記者が解説する。

「二階派幹部の河村建夫元官房長官は当初、山口3区から出馬予定でしたが、参院から衆院に鞍替えした岸田派の林芳正さんと選挙区を争う形になり、引退せざるを得ない形になっていました。代わりに長男の建一さんを比例中国ブロックで出馬させるという話になっていたのが、なぜかはるか遠い北関東ブロックの名簿に入れると党が発表したのです」

 建一氏はすでに2次公認でも比例中国ブロックでの出馬が決定していた。それがひっくり返された形だ。

 自民党関係者が言う。

「河村さんサイドは引退の交換条件として、息子さんの中国ブロックの名簿上位での登載が約束され、遠藤利明選対委員長から“信じてほしい”と言われていたのです」

 ところが、これに猛反発したのは、同じ山口県選出の安倍晋三元総理だった。

「経緯を知った安倍さんは遠藤さんに電話し、同じ比例中国ブロックから出馬する衆院議員の杉田水脈(みお)さんを念頭に“新人が現職より上にくることは絶対にダメだ”と河村さんを外し、杉田さんを上位にするよう強く主張していました。30分も粘って説得したそうです」(同)


■杉田氏の優遇を求める要望書


 自民党山口県連関係者が後を受ける。

「安倍さんは先の総裁選で高市陣営の筆頭として働いた杉田さんへの論功行賞として、比例上位を勝ち取りたかったんです。高市さんの幹事長就任が拒否されるなど先の党役員人事で自身の意向が反映されなかったのが不満で、せめて子飼いの杉田さんだけは引き上げようとしたのでしょう」

 その上、建一氏の比例上位登載に反対し、杉田氏を優遇するよう要望する文書が、安倍派とされる県連の友田有幹事長と安倍元総理の実弟で県連会長の岸信夫防衛相の連名で遠藤委員長宛に送られていた。そこには、

〈河村建一氏が(中略)山口県連とは何ら関わりのない候補であることを確認〉

 とまで書かれていたが、文書は県連内で合意を得られたものではないという。

「正直、文書での抗議はやりすぎだし、びっくりしています。そもそも、この文書は県連役員会で諮(はか)られておらず、安倍さんの意向が反映されていると言われています」(県連幹部)

 事実上、安倍家・岸家と林家が河村家を追い出す形になっていたのだ。結果、建一氏は縁もゆかりもない北関東ブロックへの転出を余儀なくされたというわけ。

 当の建一氏に聞くと、

「党本部の意向に従うだけです」

 と口を閉ざすが、山口を追われた河村家は“お家断絶”の危機を迎えている。

「建一さんは選挙活動をするにも、見知らぬ土地に放り出され、戸惑うばかりだとか。さらに自民党の劣勢により比例での当選が危うい状況になっています」(先の党関係者)

「週刊新潮」2021年11月4日号 掲載

関連記事(外部サイト)