「石原伸晃元幹事長」が小選挙区敗北 最大の敗因が山本太郎の“暴走”という皮肉

「石原伸晃元幹事長」が小選挙区敗北 最大の敗因が山本太郎の“暴走”という皮肉

連日駅頭で支援を求めるも小選挙区で落選確実となった石原伸晃・元自民党幹事長

 開票が始まった午後8時と同時に、小選挙区での落選が報じられた東京8区の石原伸晃・自民党元幹事長。派閥の領袖が小選挙区で議席を失うことは異例のことだ。もともと苦戦が伝えられていたが、決定打になったのは、れいわ新選組の山本太郎代表の“暴走”であった。最後は公明党にも頭を下げに行ったというが……。

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■山本氏の出馬表明で大混乱


 各社の情勢調査で10ポイント以上の大差がつけられていた石原氏。「8時当確」が出るのではないかと言われていたが、その通りの展開となった。

「石原氏は当選10回を重ねてきましたが、ここ5回の選挙では、16万、14万、13万、11万、10万と、じわじわ票を減らしてきました。それでもなんとか議席を守り続けてこられたのは、これまで野党候補が乱立してきたからです」(政治部記者)

 2017年の前回選挙では、石原氏が約10万票、今回当選した立憲民主党の吉田晴美氏が約7万6000票、希望の党の木内孝胤氏が約4万票、共産党候補が約2万2000票。もともと、野党共闘が実現すれば議席を失いかねない状況だったのである。

 だが、10月8日、野党陣営に衝撃が走る。立候補を表明していた立民の吉田氏と共産党候補との選挙協力の話し合いが行われる最中、突如、れいわ新選組の山本太郎氏が東京8区からの出馬宣言をしたからである。


■態度がでかすぎる


「立民の枝野幸男代表は『困惑している』と記者団に語り、あからさまに不快感をあらわにしました。吉田氏でかなりの手応えを感じていたところに、協力を約束していた同じ野党から、ちゃぶ台返しを食らったわけです。一方、山本氏は『事前に枝野さんと話し合って決めていた』などと反論。醜い野党同士の争いに、石原氏は膝を打っていたに違いありません。吉田氏はこの騒ぎで体調不良になってしまいました」(同前)

 結局、山本氏の暴走は3日で沈静化。11日に東京8区での出馬を取りやめ、比例東京ブロックに回ると発表した。

「小沢一郎氏が間を取り持ったと言われています。結果として雨降って地固まり、野党共闘が実現する運びになり、15日には共産党候補も立候補を取り下げました。一連の騒ぎで、体調を崩した吉田氏に対する同情票も増えたと言われています」(同前)

 一転、窮地に陥ったのは石原氏である。背に腹を変えられず、公明党に協力をもらいに頭を下げに行ったというが、けんもほろろに断られたという。

「横柄な態度を取る人ですからね。日頃から地元の公明党関係者を軽んじていたようで、“何をいまさら”という対応だったと聞いています。結果として、前回までは出ていた推薦が今回は出ませんでした。東京25選挙区のなかで公明党の推薦が出ていない自民党候補は、かつて山口那津男代表と激突した過去がある平沢勝栄氏の17区と8区だけ。もっとも、選挙に強い平沢氏は公明党の推薦など必要としてしませんが」(同前)


■頼りのパパも軍団もいない


 今回は解散してしまった石原軍団の応援もなし。パパはもうご隠居とあって救ってくれない。毎日駅頭に立ち、有権者に電話ローラーをかけて巻き返しを図ったが、大差をつけられての敗退となってしまった。

「比例復活もギリギリのところにいます。当然、議席を失えば石原派も解散となる。東京3区から出馬している弟の宏高氏も開票早々に小選挙区での敗北が伝えられました」(同前)

「石原ブランド」の終焉ということか。

デイリー新潮取材班

2021年10月31日 掲載

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