「落選すると天皇陛下にご迷惑が」 高市早苗が応援演説で天皇利用…発言の中身は

「落選すると天皇陛下にご迷惑が」 高市早苗が応援演説で天皇利用…発言の中身は

身内からも疑問の声

 甘利明氏が地元にへばりつき、小石河連合が往時の勢いを失うなか、“選挙の顔”に躍り出たのは、先の総裁選で知名度を一気に高めた高市早苗氏(60)である。

 政治部デスクが語る。

「総裁選でも討論会のたびにファンを増やしていた印象ですが、自民党支援者の心を掴むスピーチはさすがのひと言。“美しい国、日本を作る!”など、後ろ盾である安倍元総理のフレーズを使って、保守層の票固めにひと役買っている。総裁選時に販売した“サナエタオル”を振る有権者からサイン攻めに遭うこともしばしば。応援依頼が殺到するのも頷ける話です」

 だが、好事魔多し。ここに来て、彼女の“舌禍”に注目が集まっているのだ。

 10月29日に、田中英之候補の応援で京都4区を訪れた高市氏は次のように語った。

〈田中候補でございますけれども、皆さまご承知の通り、現職の文部科学副大臣でございます。(中略)これは天皇陛下の認証を受けて就任をする認証官です。いわゆる政務官とはまた違って、大臣と副大臣は天皇陛下の認証を受けます。そういうことになりますと、万が一にも、この京都4区・田中英之が当選しないということになると、大変お忙しい天皇陛下にもう一度別の方を認証して頂かなくてはならない悲惨な事態が発生します〉

 さらに、演説の最後にも、

〈落選したらカッコつきませんで、京都4区。“何やっとんねん、あそこは”ということになります。天皇陛下にもご迷惑がかかります。なんとか、勝たしてやって下さい〉

 とダメ押ししている。


■天皇陛下の“政治利用”


 この発言に政治アナリストの伊藤惇夫氏は手厳しい。

「高市さんの発言は、天皇陛下の“政治利用”どころか、“選挙利用”に等しい。自民党の要職にある人物の発言として非常に問題であり、看過されるべきではないと思います。これまで失言やスキャンダルで辞任した自民党の大臣は少なくありません。もし高市さんの理屈が成り立つのであれば、そうした議員たちの誰もが、天皇陛下に“ご迷惑”をおかけしたことになります」

 実際、甘利氏も、金銭スキャンダルで大臣職を追われている。

 高市氏の事務所は、

「政治利用の意図など全くございません」

 と反論するが、

「天皇陛下を選挙の道具扱いしたと責められても仕方がありません。高市さんにとって天皇陛下はその程度の存在なのだと感じてしまいます」(伊藤氏)

「週刊新潮」2021年11月11日号 掲載

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