岸田総理の側近・木原誠二官房副長官の“隠し子”疑惑 直撃に「ちゃんと育てる」

岸田総理の側近・木原誠二官房副長官の“隠し子”疑惑 直撃に「ちゃんと育てる」

木原誠二氏

 その日、彼はなぜ七五三の記念写真に納まったのか。そもそも、この母娘とはどんな関係なのか。岸田文雄総理の最側近として頭角を現す「官房副長官」。彼に浮上した「愛人」、そして、「隠し子」疑惑を追うと、若き剛腕政治家の知られざる一面が露わになって――。

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 晴天に恵まれた12月4日土曜の午後3時頃――。

 神奈川県横浜市内の神社には、“七五三詣で”に訪れた3人連れの姿があった。

 可愛らしい晴れ着に身を包んだ少女を伴って境内を歩む男女。女性は白い上品な着物をまとい、男性は濃紺のスーツに深紅のネクタイ姿である。浅黒く焼けた肌に頑健な体格の男性が時折、少女に優しげなまなざしを向ける。まさに頼りがいのある“父親”といった風情だ。

 神社の記念館での祈祷を終えると、帯同したカメラマンに促されて三人はマスクを外し、体を寄せ合いながら記念写真に納まった。その様子を遠目に見ていた参拝客からは、こんな声が漏れる。

「誰だっけ、あの赤いネクタイの人……。どこかで見覚えがあるんだけど」

 それは勘違いではなかろう。10月上旬に岸田政権が発足して以降、赤いネクタイを締めたこの男性は、メディアでひと際クローズアップされてきたからだ。

 木原誠二氏、51歳。

 少女の笑顔を引き出そうと、カメラマンがこう語りかけたときのこと。

「パパのこと好きかな?」

「うーんと、パパ、だいっきらい!」

 少女の口から飛び出した無邪気なひと言に、男女は苦笑いを浮かべる。それでも険悪な雰囲気に陥らないのは、“家族”関係が良好である何よりの証拠だと思えるのだが……。この不可思議なひとコマの謎を解きほぐす前に、まずは木原氏の人となりを紹介したい。


■官邸ナンバー3の実力者


 岸田総理が領袖(りょうしゅう)を務める宏池会に所属し、現在は官邸ナンバー3の官房副長官の要職にある。永田町を取材すると、彼に対する評価の高さがよく分かる。曰く、岸田総理を操る官邸の軍師、宏池会が誇る次世代の総理候補。なかには「もはや“木原内閣”」なんてやや大仰な声も。

 その華々しい経歴も彼の存在感を際立たせる。

 名門・武蔵中学、高校を経て東大法学部へと進み、卒業後は大蔵省(当時)に入省。言わずと知れた出世コースである主計局にも身を置いたが、小泉政権下の2005年に行われた郵政選挙で政界に転じた。

 民主党が大勝した09年に落選するも、東京20区で勝利を重ね、先の総選挙では5選目を飾っている。政治家としてこれ以上のキャリアはなかなか望めまい。

 政治部デスクによれば、

「岸田総理が決選投票で河野太郎さんを下した先の総裁選はもちろん、菅前総理に敗れた昨年の総裁選でも木原さんが政策の取りまとめを任されている。“成長と分配”の好循環を生み出す“新しい資本主義”というスローガンも木原さんが中心になって練り上げたもの。岸田総理の総裁選公約は木原さんが“主筆”と言っても過言ではありません」

 官房副長官に就任すると、大蔵省OBの官僚ネットワークを駆使しながら岸田総理を支え、官邸の“スポークスマン”として記者会見はもちろん、テレビ番組への出演も相次いでいる。

「岸田総理は開成高校の後輩に当たる嶋田隆・元経産次官を総理秘書官に登用しましたが、政策面で頼りにしているのは、むしろ木原さん。さらに、人事に関する相談役も担っている。岸田総理があまりに彼を重用するので、宏池会内からも怨嗟の声が上がるほど。ある宏池会関係者が木原さんに、政策についてはもっと派閥内で揉むべきではないかと伝えたところ、“会長(岸田総理)から派閥のメンバーに謝れと言うんですか”と言下に否定されてしまったそうです」(同)


■降ってわいた「愛人」「隠し子」疑惑


 目下、飛ぶ鳥を落とす勢いの木原氏。だが、そんな彼を巡って、官房副長官就任前後からさまざまな怪情報が飛び交っていたのも事実だ。そのなかに、ある女性に関する噂があった。

 木原氏を知る関係者が打ち明けるには、

「木原さんは既婚者でお子さんもいます。しかし、彼には長年にわたって“愛人”と噂されてきた女性がいるんです。政策通で知られる木原さんは、その一方で夜遊びでも名を馳せる、バリバリ働いて豪快に遊ぶタイプ。愛人とされる女性はかつて銀座の有名クラブで働いていた元ホステスで、奥さんと結婚する前からの付き合い。現在、彼女はシングルマザーなのですが、そのお嬢さんが木原さんの“隠し子”じゃないかと囁かれています」

 政権の舵取りを任される木原氏に降って湧いた「愛人」と「隠し子」疑惑。

 本誌(「週刊新潮」)は他にも複数の情報を得て彼の動向を追った。その結果、冒頭の“七五三”を目撃することとなったのである。

 ここでタネを明かしてしまうと、着物姿の女性は木原氏の妻ではなく、先の関係者が言及した40代のシングルマザー・上橋涼子さん(仮名)。彼を“パパ”と呼ぶ少女は、その娘の環奈ちゃん(仮名)だった。

 ちなみに、木原氏は「オミクロン株」の水際対策や、18歳以下の子どもを対象とした10万円の給付といった難題への対応に奔走しており、12月6日には臨時国会の召集を控えていた。そんな激務の合間を縫って、彼はこの母子との時間を楽しんでいたことになる。


■ホテルにチェックイン


 改めて、冒頭の場面に話を戻そう。

 撮影を終えた三人は上橋さんが所有するアウディで神社を後にする。ハンドルを握るのは木原氏だ。車は横浜のみなとみらいへと向かい、複合商業施設内の写真スタジオへ。環奈ちゃんが私服に着替える間に、木原氏がレジで会計を済ませる。そして、一行はマクドナルドでテイクアウトをして駐車場に停めた車に戻った。

 運転席でハンバーガーやポテトを頬張る木原氏。環奈ちゃんから飲みかけのジュースを渡されると、当然のようにストローに口をつけた。まもなく、木原氏が運転する車は横浜を離れ、東京・竹芝のホテル、インターコンチネンタル 東京ベイに到着。フロントでチェックインの手続きをしたのも、やはり木原氏だった。

 そして三人はエレベーターで、宿泊者しか立ち入れない19階のエグゼクティブフロアに向かう。午後8時過ぎ、ロビーへ戻ったときには、木原氏はラフなインナーにジャケット姿、上橋さんも着物から洋服に着替えていた。その後、ホテル内の鉄板焼きレストランで七五三祝いの夕食をとると、再び19階へ。エレベーターホールに向かう途中、木原氏の右手は環奈ちゃんの左手を握りしめていた。

 三人の様子は誰が見ても実の親子そのもの。仕事を理由に子どもの行事をサボる父親が珍しくないことを考えれば、木原氏の“家族サービス”“イクメン”ぶりには頭が下がるばかりだ。それを二つの家庭で実践しているとなれば尚更である。


■「プライベートなことなので」


 そこで本誌記者は、上橋さん母子との関係について確認するため、木原氏を都内の自宅前で直撃した。

 記者が冒頭の七五三の写真を示しながら、「こちらは上橋涼子さんですよね?」と話しかけると、木原氏は表情を変えることなく「はい」と頷いた。

 記者が質問を続ける。 

――こちらは環奈ちゃん?

「はい」

――七五三の場面だと思うのですが。

「はいはい。で、すいません。これはプライベートなことなので。どなたにもご迷惑はおかけしていなくて。こちらの家族も……」

――木原さんのご家族もご存知なんですか?

「はい、もちろんです。で、私、ちゃんと育てるということでやっております。何の法律も犯しておりませんので……」

――奥様と同時期に上橋さんとも交際されていた?

「いえ、そんなことはないはずです。それは聞いて頂ければ分かります。また、あの、事務所でお答えいたします」

 木原氏はそう言い残してハイヤーに乗り込んだ。

 つまり、木原氏は上橋さん母子について、自身の家族も公認の関係であると語り、その上で環奈ちゃんを「ちゃんと育てる」と明言したわけである。

 続いて本誌は、上橋さんにも取材を試みた。

 すると、彼女は意外な言葉を口にしたのだ。


■単なる友達と言うが……


「違いますよ、木原さんとの子どもじゃないです。うちの子には父親がいないので、七五三のお祝いをするに当たって木原さんに来てほしいってお願いしました。木原さんにはよく頼みごとをするんですよ。政治家さんはコネクションがあって、割り込めるじゃないですか。七五三のときも明治神宮の予約をお願いしたんですけど、結局は取れなくて。ただ、横浜の神社は大丈夫みたいと伝えたら、予定が空いてるから付き合おうか、と。娘がパパと呼んでいた? 普段はジジイって呼んでますけどね」

 それでは、木原氏とはどんな関係なのか。

「うーん、友だちかな。銀座で働いていたのでお客様の人脈があって。私がひとりで子育てしているのを可哀想に思ってくれるオジサマたちがいるんですね。木原さんもそのひとりというか。でも、木原さんから金銭は一切もらっていません。私も仕事をしているし、足りないときは別の方にお願いしています。私が勝手に好意を持っていたことはありましたが、いまの奥様と結婚する予定だと言われて諦めました。奥様も、私のところに来ていることは知ってるはずです。よくは思ってないでしょうけど」

 単なる“友だちのオジサマ”を娘の七五三に呼び出し、記念写真まで撮影するというのはさすがに無理があるまいか。しかも、相手は現政権を支える超多忙な官房副長官である。さらに、赤の他人の母子とホテルにチェックインしたとなれば、当然ながら“別の問題”が生じてしまう。「チェックインはしていません。ご飯をご馳走になっただけです」と言い張る上橋さんに、本誌がエグゼクティブフロアに向かう三人の姿を確認したと告げたところ、

「いえ、行ってないです。うふふ(笑)」

 と答えるのみだった。

 その後、本誌が改めて送付した質問状に対し、木原氏の代理人弁護士から回答書が届いた。書面には、上橋さんの発言と歩調を合わせるかのように、新たな主張が記されていた。


■〈懐かれておりました〉


 書面では、〈木原議員と上橋さんとは、木原議員が結婚する以前からの旧知の間柄〉としつつ、〈木原議員と環奈ちゃんとの間には親子関係はありません〉とつづられる。他方、木原氏は〈環奈ちゃんに父親あるいはお爺ちゃんのように懐かれておりました〉とも。

 続けて、〈10月末、上橋さんから木原議員に対し〉、ある病と診断されたとの話があり、「今年中に、環奈に七五三をやってやりたい」と言われたことで、〈上橋さん所有のアウディに同乗して同行し、七五三を祝った次第です〉。

 実は、上橋さんは先ほどの取材で、治療のための病院も木原氏に紹介してもらったと説明している。

 10月末は、総選挙の終盤戦に当たる時期だ。そんなタイミングで、彼女のために仲介の労を執ったのだから、どれほど親身になっていたかが分かる。

 また、木原氏側はホテルを訪れたことは認めたものの、〈上橋さんと環奈ちゃんの二人は、深夜アウディで帰宅し〉たとする。本誌は、三人で宿泊したのではないかと質したのだが、あくまでも宿泊は認めず、その代わり母娘が〈翌朝、忘れ物を取りにホテルに一旦戻られました〉と仰るのである。

 本誌は木原氏の妻にも電話で、愛人とされる上橋さんと、娘のことを尋ねた。

「あぁ、はい。その方のことは知ってますよ。ただ、(木原氏と)その方とのお子さんじゃないと思いますけど、ね……」

 その直後、妻のそばにいたのであろう、電話口の声が木原氏に代わった。


■「ちゃんと育てる」の真意は


 彼が改めて答えるには、

「彼女とは交際したこともなくて、本当に友人なんです。才能豊かな方で、それで非常に親しくなったといいますか、同じ仲間内グループの友人としてお付き合いをしてきました。それは下世話な意味での男女の関係とは違うんです」

 とはいえ、環奈ちゃんにはパパと呼ばれていたが、

「ふざけてパパと呼ぶときもありますよ。でも、ジイジとかクソジジイと言われることもありますから」

 すると、環奈ちゃんを“ちゃんと育てる”とはどういう意味だったのか。

「あの子にはお父さんがいないので、仲間のみんなが不憫に思っていろいろと世話を焼いてきました。私が“育てる”と言ったのも、彼女に万一のことがあったら仲間内で子どもの面倒を見るという意味なんです。また、彼女に頼まれて明治神宮に電話して七五三の予約を試みたのは事実ですが、結果的に予約は取れませんでした。病院については確かに紹介しました。私のコネクションで、いい先生を紹介できたので。ただ、順番を割り込ませることなどはできません」

 赤の他人にそこまで尽くす姿勢は驚嘆に値するが、

「友だちに頼まれたらやるでしょう? うまく伝わらないかもしれませんが、大学の友人から“息子の結婚式であの会場を取りたいんだけど”と相談されたら、分かった、少し聞いてみるよ、と。それが政治家の仕事ですし、人間として必要なことだと思っています」

「週刊新潮」2021年12月23日号 掲載

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