堀内詔子・ワクチン担当相は仕事ができない…それでも官僚に嫌われないヘンな理由

堀内詔子ワクチン担当相の資質を疑問視する報道が相次ぐ 永田町では悪くない評価か

記事まとめ

  • 堀内詔子ワクチン担当相は答弁が安定せず、資質を疑問視する報道が相次いでいる
  • 岸田文雄首相はコロナが沈静化すると考えていたらしく、堀内氏の起用は誤算だという
  • しかし、堀内氏は出しゃばらないため、永田町での評価は悪くないらしい

堀内詔子・ワクチン担当相は仕事ができない…それでも官僚に嫌われないヘンな理由

堀内詔子・ワクチン担当相は仕事ができない…それでも官僚に嫌われないヘンな理由

堀内詔子・ワクチン担当相

 政治家にとって、批判されるのと、同情されるのは、どちらが辛いか──。堀内詔子・ワクチン担当大臣(56)に注目が集まっている。もちろんワクチンの3回目接種が進んでいないからだ。

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 朝日新聞デジタルは2021年12月16日、「悩める堀内ワクチン相 揺れる答弁『政府に迷惑かけられない…』」との記事を配信した。

 文中では、堀内ワクチン相の国会答弁が、《野党から批判を浴びる場面が目立っている》と指摘した。

 何しろ野党議員の質問に対し、堀内担当相は緊張した表情で手元のメモを読み上げるのだが、回答が全くピント外れなのだ。

 朝日新聞は《別の議員からは「違うページを読んでいるんじゃないか」と声が上がった》と報じたが、そう言われても仕方がない状況だった。

 答弁は安定せず、後藤茂之厚労相(66)や官僚が代わりに回答する場面が目立った。やはり別の議員から《「なんのための担当大臣なんだ」とヤジが飛んだ》という。

 その後も堀内担当相の“資質”を疑問視する報道が相次いだ。その中から3記事のタイトルだけをご紹介しよう。いずれも電子版だ。

◆堀内詔子担当相がちぐはぐ答弁「ワクチンチーム」人員削減知らなかった? 与野党ヤジ応酬で騒然(日刊スポーツ・2月9日)

◆堀内詔子ワクチン担当相、「ワクチン担当を続けることが可能か?」と聞かれ「安定的に1日100万回…まい進」(スポーツ報知・2月19日)

◆堀内ワクチン担当相“クビ”か 山際担当相の兼務浮上、3月末で閣僚枠が1減 一方、どうなる?低評価、林外相の処遇(zakzak[夕刊フジ]・2月24日)


■お妃候補の報道


 ところが、これに意外な人物が助け船を出した。前ワクチン担当相の河野太郎・自民党広報本部長(59)だ。

 中日スポーツは2月5日、「堀内詔子ワクチン大臣に河野太郎・元大臣が同情 霞ヶ関の実情明かし『それじゃ私だって無理』」との記事を配信した。

《堀内大臣のことをいろいろ言う人がいるが…。私の時と比べてワクチンチームの人数が激減。私の時はチームは大臣室の隣にいたけれど、今は隣の建物の地下。厚労省が情報を出さない。最終的な決定権がない》

 などとTwitterに書き込み、堀内担当相を擁護したのだ。

 この堀内担当相、一体どのような人物なのか。まず真っ先に語られるべきなのは、“華麗なる一族”という言葉がぴったりの家系だ。担当記者が言う。

「小林家は山梨県の大地主としても知られたことがあり、父親の小林喬氏はフコク生命の社長を務めました。大久保利通(1830〜1878)、牧野伸顕(1861〜1949)、吉田茂(1878〜1967)とも家系的にはつながっています。堀内詔子さんも幼稚園から大学院まで学習院で学びました」

 こうなると、皇族との関係が取り沙汰されるのは必然と言えるだろう。堀内担当相自身が天皇陛下(62)のお妃候補として報道されただけでなく、担当相の長男も佳子さま(27)の結婚相手に“浮上”したことがある。


■岸田首相の誤算


「詔子さんは小学校の先輩にあたる堀内光一郎さん(61)と結婚しました。富士急行の社長を務めるなど山梨の財界をリードする経営者ですが、父親は通産大臣や自民党の総務会長を務めた堀内光雄さん(1930〜2016)です」(前出の担当記者)

 堀内光雄氏が死亡すると、後継者がなかなか決まらなかった。業を煮やした関係者が堀内詔子氏を担ぎ出したという。

 自民党の代議士が匿名を条件に「政治家としては何の実績もない、単なるお嬢さん政治家ですからね」と本音を語る。

「それこそ岸田文雄首相(64)の読み違いでしょう。彼女が担当相に就任したのは昨年10月。コロナは沈静化すると岸田首相は考えていたのです。今、岸田内閣の支持率は下降を続けていますが、それも当然でしょう」

 世界保健機関(WHO)にオミクロン株が報告されたのは昨年11月。その時に本当の意味での「先手」を打っていれば、今の状況とは全く違った可能性があるという。

「今、必死に3回目接種を1日100万人にするとハッパをかけていますが、岸田首相が本気を出していれば、今年1月には達成できていたはずです。オミクロン株の感染増加が伝えられても、『たいしたことない』と周囲に漏らしていたという話を聞いています。岸田首相がオミクロン株の対策に甘い見通しを抱いていたからこそ、堀内さんを担当大臣に起用したのです」(同・代議士)


■河野担当相との違い


 冒頭で紹介した朝日新聞の記事には、以下のような指摘がある。

《ワクチン担当相は、複数の省庁にまたがる業務の調整役で主に自治体への配送、国民への情報発信を担う。ただ、多くの職務権限は厚生労働省が握っているのが実態だ。前任の河野太郎氏は、ワクチン行政の権限を自らに集中させ、発信を強めたが、現在ではワクチンを含むコロナ対応は後藤氏が発信する場合が多く、堀内氏の存在感は乏しい》

 奥歯に物が挟まったような書き方だが、この報道を代議士氏に“解読”してもらおう。

「もともと河野さんは行革担当大臣で、各役所に指示できる立場でした。そのためワクチン担当相を兼任することになっても、ワクチン問題について厚労省などの役人に命令できたわけです。ところが堀内さんは、東京五輪担当相とワクチン担当相の兼務でスタートしています。これは役人に指示ができる立場ではありません。このことから岸田さんは、実は権限を堀内さんに与えていなかったことが分かるのです」(同・代議士)


■大臣を1人減らす必要


 厚労省の役人からすれば、自分たちのボスは後藤茂之厚労相であり、堀内担当相は関係ないということになってしまう。

「もっと大きな問題は、五輪推進本部は3月末に閉鎖が決まっていることです。五輪担当相というポストが消滅した後、果たして堀内さんがワクチン担当相を続けることができるのかという問題も浮上しています」(同・代議士)

 東京オリンピックが開催されるため、五輪担当相が特別に法整備された。そのため現在、大臣の数は20人となっている。

 五輪推進本部が閉鎖されると、大臣の総数は20人から19人となる。誰か1人が辞めなければならないのだ。その“最有力候補”として、堀内担当相の名前を挙げる報道も散見される。

 にもかかわらず、永田町で堀内担当相の評価は決して悪くないというのだから、政界というのは奇々怪々のようだ。

「そもそも政治家として修羅場をくぐったことがない人なので、この体たらくも仕方がないという感じはあります。ただ、堀内さんは出しゃばらないんですよ。お嬢さん育ちで、『私が、私が』というようなところが全然ない。自己顕示欲の固まりのような国会議員の中では極めて珍しいタイプで、『国会議員のよくできた奥さんのようだ』という声もあります」(同・代議士)


■動けない岸田首相


 その結果、官僚にも嫌われていないという。

「官僚も内心、堀内さんを『まったく、しょーがねーなー』と思いながらも、『大臣が堀内さんで、これ幸い』というところでしょう」(同・代議士)

 批判と同情の次は、消極的歓迎ということになるのかもしれない。いずれにしても、有権者が期待するようなリーダーシップの持ち主ではないようだ。

「岸田首相は対応に苦慮するかもしれません。大臣を簡単に変えるわけにもいかないでしょう。辞めさせると、岸田さんの任命責任も問われます。今はコロナ感染者が減るのを待つしかない、ということではないでしょうか」(同・代議士)

デイリー新潮編集部

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