
麻生太郎氏に『お家断絶』の危機か 長男も長女も政治家に転身しない可能性
2022年03月08日 12時10分 デイリー新潮
2022年03月08日 12時10分 デイリー新潮
2022年03月07日 05時56分 デイリー新潮
麻生太郎氏
ワクチン3回目接種の笛吹けども踊らず。なにかとグダグダな岸田政権。一方、岸田体制を真ん中で支えてきたあの派閥にも、揺らぎが見え始めた。
2月17日、麻生太郎・自民党副総裁が率いる志公会の総会を、会長代理で派閥ナンバー2の佐藤勉衆院議員が欠席。近く派閥を退会する見通しと報じられたのだ。
この日の欠席が波紋を呼んだのは、佐藤氏が菅義偉前総理の派閥結成に加わる意向とも伝えられたためである。
政治部記者によれば、
「菅氏は先の総裁選で河野太郎氏を支持して一敗地にまみれ、いまは逼塞(ひっそく)の身。捲土重来を期していると目され、麻生派幹部が菅氏のもとに走ったとなれば政局の幕開けになる」
総務大臣や自民党の総務会長など順調にキャリアも重ねてきた佐藤氏。菅氏とは当選同期で、2020年の総裁選でも麻生派を菅支持でまとめ、菅政権の誕生に貢献したという。
ところが、佐藤氏の退会について同派中堅議員は、
「菅氏の再起というより、自らの復権が目的ですよ」
と突き放し、こう続ける。
「彼の一番のコンプレックスは茂木敏充幹事長の存在なんです。佐藤氏は菅政権で党三役の総務会長に引き上げられ、自身“ゆくゆくは幹事長”との思いを温めてきた。なのに菅政権は短命に終わり、岸田政権では同じ栃木県連所属のライバル・茂木氏が幹事長に。しかもそれを後押ししたのが麻生氏ときては、彼が嫉妬するのも無理はない。いわば親分へのあてつけめいた出奔で、どこまで菅氏に重用されるか怪しいですよ」
あくまで冷淡な麻生派の面々。だが、その足元ではさらに厄介な難題、麻生氏の“後継者問題”も。
齢81の麻生氏は、先の衆院選で、二階俊博氏に次ぐ高齢議員となった。
「今年に入って国家老だった麻生事務所の所長が退職。昨年秋には麻生氏が故・中曽根康弘元総理の跡を継いで『中曽根康弘世界平和研究所』会長に就任しており、ここが引退後のとまり木になるともささやかれました」(党関係者)
ただし、肝心の自身の後継者は未だ定まらないという。
「これまで長男が有力視されてきましたが、家業を継いですっかり実業家。それで最近は、長女の彩子氏の方を推す声が地元でも強まっているんです」(同)
彩子氏は東大卒の才媛。資質に問題はなさそうだが、
「彼女は14年にフランスで結婚し、現在は1児の母。今さら帰国して政治家をやるかどうか。話が拗(こじ)れれば、お家断絶の危機です」(同)
“最高齢”も見えてきた?
「週刊新潮」2022年3月3日号 掲載
記事にコメントを書いてみませんか?