立憲・小沢一郎氏が手のひら返しの「泉執行部」を公然と批判 狙いは夏の参院選後の体制転覆

立憲・小沢一郎氏が手のひら返しの「泉執行部」を公然と批判 狙いは夏の参院選後の体制転覆

小沢一郎氏が党執行部を批判

立憲・小沢一郎氏が手のひら返しの「泉執行部」を公然と批判 狙いは夏の参院選後の体制転覆

議員生活53年目に突入

■せっかくひと肌ぬいで


 立憲民主党小沢一郎衆院議員(79)は3月12日の講演で、党執行部を真っ向から批判する発言を展開した。昨年の衆院選で敗北した責任を取って辞任した枝野幸男前代表(57)の後任を決める代表選では、泉健太氏(47)の支持に回り代表就任への流れを作った。いわば現体制の生みの親である小沢氏が批判に転じたワケとは?

 2月27日、東京都内のホテルで行われた立憲の党大会に小沢氏の姿はなかった。一兵卒を自認する小沢氏ならこの年に1度のお祭り的な催しに顔を出してもよさそうなものだが……。あるいは、「自分ほどの大ベテランが顔を出すこともない」と高をくくっていたのだろうか。

「スネていたという人もいますし、泉はダメだと小沢さんが見限ったからだという人もいます。“せっかくひと肌脱いで(泉氏を)代表にしてやったのに、その後は手のひらを返すように(小沢さんの)意にそわないことを重ねている”と思っているようですね」

 と、政治部デスク。泉氏は昨年、代表就任のあいさつで、「47歳の新しい船長に就任をいたしました」と述べたうえで、同じ年のころに枝野氏が官房長官、小沢氏が自民党幹事長として活躍していたことにあえて触れ、「若すぎるということはございません」と語っていた。


■小沢氏と泉氏との約束


「小沢さんの力や支援なしには泉氏は代表になれなかったわけだから、小沢さんたちのグループを処遇するのが当然なのに、それがほとんど見えないんですね。『男女同数』の執行部を謳って幹事長に西村智奈美参院議員を起用しましたが、小沢さんにとって彼女が機能しているようには見えない。強いパイプのある共産党との共闘にも前向きではないどころか後ろ向きですし」(先のデスク)

 2016年にスタートした共産との共闘(野党統一候補)をめぐっては、昨年10月の衆院選において217小選挙区で一本化したものの、62勝155敗の結果に。立憲最大の支持母体・連合会長からも明確な「NO」を突きつけられており、泉氏にとっても共産との共闘は悩ましいテーマなのだ。

 もっとも、別の記者が「小沢さんは泉さんが約束を反故(ほご)にした件で怒っており、面会も拒否しているようです」と言うから穏やかではない。

「どうも、小沢さんが代表選で泉さんを支援する代わりに、夏の参院選に向けた総合選挙対策本部での要職への起用を求め、泉さんもそれを了承していたようなのですが、党内で様々な反対にあってなかなか決断できないまま時が過ぎ、結局、総合選挙対策本部に小沢さんの名前はありませんでした」(同)


■ジェンダー平等とか多様化とか


 先に触れた2月27日の党大会は、総合選挙対策本部の幹部らのお披露目の場でもあった。

「小沢さんとしてはプライドを傷つけられた格好で、そこに出かけて行く気にはならなかったのでしょう。その後は表立って執行部批判をするようになっています」(前出・記者)

 その1つが冒頭の講演でのひと幕だ。ざっとこんなことを訴えたという。

《立憲民主党が主張するジェンダー平等とか多様化とか、それがどういうことなのか、ほとんどの国民が答えられない。わからないようなことを政治家が言っても仕方がない》

《かつて民主党は「国民の生活が第一」を旗印にしていた。国民の皆さんには非常にわかりやすいテーマだ。自分だけわかったつもりで言っても、聞いている人が全然理解できないのでは意味がない》

《国民の期待が立憲民主党にないのはなぜか。それは国民の胸に響く主張、訴えをしないから。そういう意味で、その時々の流行に乗るべきではない》。

 前出・記者によると、

「厳しい批判の言葉が続きましたし、何より小沢さんが大事にして折に触れて使ったり、自身が代表を務める政党名に使ったりした『国民の生活第一』という言葉が出たのには驚きました」


■参院選敗北をすでに見据えて


 小沢氏の狙いとは何なのか?

「党内で最大勢力の旧社会党系のグループにアプローチしているという話もありますし、夏の参院選後に泉執行部の退陣を迫る腹づもりかもしれませんね。岸田政権はパッとしませんが、野党の体たらくはそれ以上で、参院選で自公が負けるシナリオはなかなか想定できません。選挙敗北となれば泉氏らはその責任を問われることでしょう」(先のデスク)

 もっとも、小沢氏自身、昨年の衆院選では小選挙区で落選し、重複立候補していた比例に救われた身だ。

「そんな小沢さんに、党内政局を支配する力があるのかといぶかる声も少なくありません」(同)

 権力闘争が極まれば、お家芸の分裂となりかねない。

デイリー新潮編集部

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