“歯ブラシ茂木幹事長”が、安倍元首相亡きあと唯一の“キングメーカー麻生副総裁”と進める「総理・総裁」への道

“歯ブラシ茂木幹事長”が、安倍元首相亡きあと唯一の“キングメーカー麻生副総裁”と進める「総理・総裁」への道

衆院予算委員会で談笑する茂木、麻生の両氏

■とにかくツキがある


 自民党の茂木敏充幹事長(66)は党のさる役職を務めていたころ、ランチ後に歯磨きをした“使用済み”歯ブラシをお付きの女性職員にわざわざ渡していたことから、“歯ブラシ茂木”とあだ名されることになったとされる。かねてセクハラ・パワハラにまつわるエピソードが尽きない茂木氏だが、棚ぼたの幹事長就任から参院選での圧勝とツキにも恵まれている。目下、安倍晋三元首相の死を受け、唯一のキングメーカーとなった麻生太郎自民党副総裁との二人三脚で総理・総裁への道を進めようと画策しているが……。

「前任の甘利明氏が先の衆院選の選挙区で敗北したことで、幹事長のイスが回ってきました。その時からツイているのですが、今回の参院選でも63議席を獲得し、改選議席の過半数を超えました。安倍氏の銃撃事件の影響で数議席上乗せがあったと見られ、結果としては出来過ぎでしょう」

 と、政治部記者。

 早速、13日昼に岸田文雄首相、松野博一官房長官、そして麻生太郎自民党副総裁と会食し、28日夜には、麻生副総裁と会合に臨んだ。

 28日夜の会合については、〈9月上旬にも行われる内閣改造・党役員人事について、人事の骨格について考えが一致した〉〈派閥トップの安倍元首相が亡くなった安倍派には配慮が必要であるという認識で一致した〉などと、報じられた。


■安倍派を凌駕する勢力構築も


「安倍氏は生前、盟友の麻生氏に加えて茂木氏とも折に触れて会合を重ねる一方、岸田氏の次の総理・総裁という意味では、麻生・茂木両氏の”接近具合”に警戒を強めていました」

 と、先の記者。

 麻生派、岸田派、谷垣グループを糾合する大宏池会構想がまとまって、さらにこれに茂木派が加われば、党内第1派閥の安倍派を凌駕することになる。

「安倍派には適齢期で目ぼしい総理・総裁候補が育っていません。萩生田光一経産相や西村康稔前経済再生担当相の名を上げる人がいますが、安倍派の数を超える勢力が1つにまとまってしまうと彼らの今の実力では太刀打ちできない。もちろん適齢期で目ぼしい候補がいないという意味では麻生派も同じではあります。去年の総裁選で麻生氏の反対を払いのけて出馬した河野太郎氏は、国民的に人気はあるものの、永田町での支持率はかなり低いですからね」(同)

 もちろん、自派閥に有力候補がいなくとも求心力を維持することは不可能ではないが、安倍・麻生の両氏がキングメーカーとして君臨していくために、自派閥にエースがいないというのは悩みの種ではあったわけだ。


■ゴマすりとご機嫌取り


「そういった事情を把握し、うまく分け入ってポジションを獲得したのが茂木氏でした。政治家は押しなべてそういう部分があるのかもしれませんが、麻生氏はゴマをすってくれる相手を”かわいい”と思って、能力以上に評価するところがあるようで、茂木氏がその”寵愛”の対象となってきました」(同)

 安倍元首相としては両者のこれ以上の蜜月は自派の不利益につながる可能性があるため看過しがたく、くさびを打っておきたいと感じていたフシがあるという。しかし、銃撃事件という悲劇によってそうしたこともできなくなった。

「麻生氏がただ1人のキングメーカーとして君臨するのは明らかでしょう。求心力を欠いた安倍派の面々とは丁寧に接する中で、麻生派のすそ野を広げて行くことも可能でしょう」
(同)

 もっとも、茂木氏が「岸田後」の最有力候補かと言うと疑問がつきまとう。

「歯ブラシエピソードに代表されるセクハラ・パワハラは論外ですが、ボスとなっても依然として派閥をまとめきれず、派内に”茂木だけはダメだ”という一派がいるのは事実。引退してもなお影響力を持つ青木幹雄元官房長官との関係を良好にすることで派内を掌握すべく、時間が許す限り青木氏のご機嫌を取り続けているとか」(同)

 総理・総裁への道がゴマすり、ご機嫌取りだと聞くと虚しい感じがしなくもない。

デイリー新潮編集部

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