岸田首相は「黄金の3年間」についてどう考えているのか?

岸田首相は「黄金の3年間」についてどう考えているのか?

周囲は「何でもできる」と囃し立てるが

■相変わらず「待ち」の姿勢


「黄金の3年間」という言葉がある。2025年夏の参院選まで大型の国政選挙の予定がなく、7月の参院選に勝利した岸田文雄首相はそれまで自身の政策に集中できることを指してのものだ。果たして本当に「黄金」なのか、そしてこれについて岸田首相がどう考えているのかについてレポートする。

「サプライズで内閣改造・自民党役員人事を断行した岸田政権としては、9月27日の安倍晋三元首相の国葬とそれとほぼ同時期にはやって来ると見られるコロナ第7波の終息を待っている状況です」

 と、政治部デスク。これまでの政権運営同様、相変わらず「待ち」の姿勢のようだ。

「旧統一教会との関係性について、政権としてはそこまで深刻には捉えていないようです。過去に関係があったとしても今後は付き合わないというふうに閣僚や党幹部が弁明することで、ある程度は切り抜けられるだろうという目算ですね。内閣支持率を悪くないレベルでキープできているので、反対意見が少なからずある国葬をやり遂げ、コロナが沈静化すればホッとひと息つけるということなのでしょう」(同)


■政権は弱体化する


「聞く力」をモットーに自民党総裁選を勝ち抜いた岸田首相。

「安倍氏、菅氏という前任者らと違って、野党も含めて出来る限り挑発せず、敵を作らないスタンスが、ある程度国民には好意的に受け取られているようです。ロシアによるウクライナ侵攻もあって、自分のやりたいことを打ち出すというよりはむしろ現実に対応するだけで1年が過ぎてしまった印象ですが、おおむね丁寧にやっているという評価が下された模様です」(同)

 ところで、先の衆院選に続き、参院選でも与党が勝利を収めた結果、今後の政権運営について岸田首相はどのように考えているのだろうか?

「しばしば黄金の3年間と言われますが、実際にそのまま解散を打てないまま3年を過ごすなら政権はレームダックと化すでしょう。解散というのは“ここで勝てる”というタイミングで打つものであって、それができないということは政権が弱体化していることの表れだからです」(同)

 選挙を経て国民から一定の信頼を得た結果、今後は岸田首相の意のままの時間が流れるという指摘も根強くあるわけだが、

「特に岸田首相が何かをやって勝ち取ったものではなく、野党が一枚岩になれないとか、前任者らが残してくれた“貯金”のお陰ではなないでしょうか。少なくとも永田町ではそのように捉えられています」(同)


■麻生副総裁は?


「自民党の麻生太郎副総裁は首相経験者らしくそのあたりには敏感で、現状は幸運の賜物だと岸田首相に気づいてもらいたいと思っているフシが見えますね。つまり、本気で自分のやりたいことを完遂するつもりなら、それを認めさせる必要があり、そのためには解散総選挙以外にないというわけです。岸田首相が本気でやりたいことがあるなら、3年を待たずにどこかで解散に打って出ることでしょう」(同)

 問題は岸田首相にやりたいこと、何としてでも成し遂げたいことがあるのかという点だ。

「そこはなかなか伝わってこないですね。さまざまな課題に対して“検討を続ける”としか言いませんしね。安全運転なのかもしれませんが、これからも何もしないままだと国民からの支持を失い、求心力の低下は避けられないでしょう」(同)

 確かにここ1年、岸田首相がやりたい政策が明確になった形跡はない。やりたいことがあり過ぎて中身がなかなか判然としないという解釈もできなくはないが……。

「憲法改正という極めて大きなテーマもあり、実現すれば間違いなくレガシーになるわけですが、国民投票で1票でも反対が下回れば内閣総辞職を余儀なくされる。過去の政権が出られなかった大きな賭けにチャレンジできるのかという疑問はつきまといますね」(同)

 黄金の3年間という言葉とは裏腹に、安閑としていられるような期間はそう長くなく、岸田首相の真価を問われる時は遠からずやって来るということのようだ。

デイリー新潮編集部

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