【統一教会と岸田内閣】 首相が「山際経済再生相」の更迭になかなか踏みきれないワケ

【統一教会と岸田内閣】 首相が「山際経済再生相」の更迭になかなか踏みきれないワケ

瀬戸際大志郎とのニックネームも

■火消しできない弱さ


 10月3日に召集される臨時国会では、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と自民党の閣僚との接点が野党による追及の格好のターゲットとなりそうだ。なかでも経済再生担当相の山際大志郎氏は教団との関連が指摘されるたびに、会見でこれを認めるという後手後手の対応が目立ってきた。岸田文雄首相は更迭の2文字も想定しているが、思い切れない部分もあるようだ。

「山際氏は内閣改造で留任が決まるまで、教団との関係について口を濁していました。岸田首相は表向き、教団と関連のあった議員は閣僚から外すと言っていたので、正直に言えなかったという事情もあるのでしょう。とはいえ、留任が決まり、関連団体のイベントに出席していたことをとりあえず認めた後も、別のイベントに顔を出していたことなどが続々と報じられました」

 と、担当記者。

「会見では”出席については覚えていないが、報道によれば私が出席したと考えるのが自然だ”などといった言い訳を繰り返しており、関連報道を火消しできずにいます」(同)


■かねて取り沙汰された噂


「今となっては、”団体にお墨付きを与えてしまうようになったことは率直に反省をしている“と、殊勝な態度を示していますが、”後出しじゃんけん“の代名詞のようになってしまっています」(同)

 山際氏をめぐっては、事務所の私設秘書が教団との窓口になっていることや、その秘書が経営する会社が所有する物件の家賃として、山際氏が代表を務める党支部から相場を上回る額(原資は税金である政党交付金)が支払われたことなどを週刊新潮が報じてきた。

「山際氏は会見でそれらの疑惑については否定しています。しかし、実は随分前から彼の事務所には教団から派遣された人間が複数入り込んでいるとの噂が絶えませんでした。それでも鉄のカーテン、とまで言うと大仰ですが、とにかく内輪はガチガチに固められているから、教団との関係も外部に漏れることはないとの指摘もありました」(同)

 しかし、教団との関係についてはこれまで述べてきたように他のメディアでも相次いで報じられている。

「やはり、人の口には戸が立てられないということなんでしょうかね」(同)


■さらなる生け贄が


「山際氏は会見で、記者とのやり取りにおいてしどろもどろになったり、” 何か調べろと言われても、私と私の事務所には、そのことには限界がございます“などと半ば開き直ったように受け止められる物言いをするなどの場面がありました。こういうシーンは切り取られ、様々なメディアで拡散され、お茶の間で良くないイメージを植え付けてしまいます」

 と、政治部デスク。

「となると、国会では野党の格好のターゲットとなるでしょう。記者とのやり取りで立ち往生しているくらいですから、満足に説明できないでしょうし、逆ギレ気味だったり、丁寧さが足りなかったりすると、これまたメディアの生け贄になってしまう」(同)

 もちろん、岸田首相も看過できない点だということで重要視しているようで、

「山際氏を更迭することも視野に入れています。ただ、仮にクビにした場合、当然、首相は任命責任を問われます。加えて、彼がアウトでその他の閣僚はセーフだという線引きについて明確な説明も求められるでしょうし、さらなる生け贄を求める動きが加速することも想定され、あっさり更迭というわけにはいかないようです」(同)


■そもそもなぜ留任させたのか?


 まさに、世論を読みながら、聞く力を発揮しながら、ということになりそうだ。

「そもそも、山際氏が経済再生相にふさわしいのかというと全然そんなことはないと思いますよ。言葉は悪いですが代わりはいくらでもいるわけです。それなのに留任させ、しどろもどろになりながらも辞めないでいるのは具合が悪く、内閣支持率にも影響しているはずです」

 と、自民党の閣僚経験者。

「それに彼と教団との関係について、改造を検討している段階で岸田首相が全く知らなかったはずはない。身体検査の結果か、単なる噂レベルなのかはわかりませんが、何らかの報告はあがっていたと聞いています。留任させれば今回のようなリスクは想定できたにもかかわらず彼を選んだと見るのが自然で、となれば派閥の力学に従ったということなんでしょう。正直、どんなイベントに出たかなんて昔のことを覚えている議員は少ないと思いますが、岸田さんが山際氏を守っているというふうに映るのは良くないでしょうね」(同)

 こうした状況からか、口の悪い向きは彼のことを統一教会担当大臣と呼んだり、山際ではなく瀬戸際だと揶揄しているのだという。

 もっとも、追及する野党側も支持率があがっておらず、独自の追及材料を持ち合わせているかは未知数。山際氏に匕首(あいくち)を突きつけるような鋭い質問が飛び出すことはなく、国会で低姿勢に終始する山際氏が逃げ切るのではないかとの見方もあるようだ。

デイリー新潮編集部

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