個人献金80億! 吉村大阪府知事が批判する日本共産党の集金システム

 革命vs.維新ということか。

 共産党の志位和夫委員長のツイートに対して、大阪維新の会代表代行の吉村洋文大阪府知事が批判を展開している。

 きっかけは、志位委員長のこのツイート。

「維新の会が、そんなに『身を切る改革』がお好きなら、年間317億円の政党助成金を廃止したらどうですか。制度廃止にいたらなくても、共産党がやっているように『受け取り返上』はできますよ。首までどっぷり税金につかりながら、『身を切る改革』とは笑止千万です。」(6月30日)

 現在、政党に交付されている政党助成金を日本共産党は一貫して受け取っていない。それは彼らの売りでもある。これに対して、同日、吉村府知事はこう反撃をしている。

「共産党が、そんなに『政党助成金の返上』がお好きなら、政党機関紙『赤旗』を役所で売るのやめたらどうですか。共産党が政党助成金を受け取らず、政党の活動ができる資金源は『赤旗』。役所は税金で成立。全国の役所内での赤旗の勧誘販売の禁止法案。日本維新の会の参議院選挙追加公約として検討だ。」

 吉村府知事のツイートを補足すれば、こういうことだろう。

 日本共産党が政党助成金を受け取らずに活動できているのは、別の資金源があるからにすぎない。メインとなるのが「しんぶん赤旗」の購読料である。もちろん、自由意思で党員が金を支払っているのならば結構なのだが、その実態についてはかねてより疑問視されている面がある。役所の中で、共産党議員が職員らに、「しんぶん赤旗」の勧誘や集金をしているのではないか――。

 たとえば産経新聞(2018年10月18日付)によれば、千葉県は119部、和歌山県は73部、兵庫県は68部も「しんぶん赤旗」を購読しているという。「県内の購読者数」ではなく「県(庁)の購読数」である。ということは、結果的に税金が共産党に還流されているじゃないか、というのが問題視する側の論理なのだ。過去、複数の自治体で、この「しんぶん赤旗」の問題は取り上げられてきた。

 実のところ、日本共産党は他党とはかなり異なる財政基盤を持っている。いったいどういうシステムなのか。『日本共産党の正体』(福冨健一・著)をもとに、基本的なところを押さえておこう(以下、引用は同書より)

 日本共産党のパンフレットによれば、党員は入党したら、地域・職場・学園の支部に入り、以下の4つのことを大切にして活動する、とある。

 (1)支部会議に参加する

 (2)実収入の1%の党費を納める

 (3)「しんぶん赤旗」日刊紙を読む

 (4)学習につとめ活動に参加する

「この4つの原則が、他党の真似できない日本共産党の強さの源泉といえます(略)。

 入党すると、支部に入り、実収入の1%の党費を納め、『しんぶん赤旗』を購読します。日刊紙3497円、日曜版930円(2018年までは823円)。両紙で4427円です。(略)

 党費は、実収入の1%なので年間の実収入が100万円なら1万円、500万円なら5万円で、自民党の党費は一般党員で年額4千円なので、負担はかなり大きいといえます」

 たしかに負担は大きい。

「党員数は、61年綱領を決定した1961年は8万8千人、82年は48万人、2017年は30万人です(略)。

 機関紙(「しんぶん赤旗」など)の読者数は61年が30万、80年は355万、2017年は113万人となっています。(略)

 また、主な政党への個人寄付額(2016年)は、「月刊学習」(2018年4月号 日本共産党中央委員会発行)によれば、次の通りです。

 日本共産党 80億2362万円

 自由民主党 39億7356万円

 公明党   25億6560万円

 民進党   10億4534万円

 社民党    3億7852万円

 日本維新の会 3億3788万円

 日本共産党の個人献金は自民党の2倍、公明党の3倍以上です」

 こうした事情を踏まえて、吉村府知事は「共産党の資金源である政党機関紙の赤旗による総収入金額は年間約200億円。凄まじい共産党の資金力だ」ともツイート(7月1日)。こうした資金力をもとに東京・代々木に自前の党本部ビルも構えている。現在、党本部ビルを所有しているのは、自民、公明、共産の3党のみ。

 吉村府知事のツイートに対して志位委員長が特に反応していないのは、金持ちケンカせず、ということなのだろうか――。

デイリー新潮編集部

2019年7月10日 掲載

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