橋本聖子五輪相の初入閣に立ちはだかっていた「高橋大輔キス写真」「父の借金」の壁

記事まとめ

  • 橋本聖子五輪担当大臣が初入閣したが、これまでは入閣の打診を固辞してきたという
  • フィギュアスケート高橋大輔選手とのキス写真や父の借金を蒸し返されたくなかったよう
  • 父が橋本氏の選挙資金と称し借りた金を返済せず訴訟で返済命令が下ったことが明るみに

橋本聖子五輪相初入閣に立ちはだかっていた「高橋大輔キス写真」「父の借金」

 今回「目玉人事」として名が挙がったのは、橋本聖子参院議員(54)である。来年の東京五輪を見据え、短命やリリーフばかりの五輪担当大臣が続いたところに、いよいよ“真打ち”が登場した格好だが、すでにベテランの域にある彼女、意外にもこれまで閣僚経験がない。

 言うまでもなく橋本議員は、1992年のアルベールビル五輪女子スピードスケート1500メートル銅メダリスト。また議員在職中の96年には、夏季アトランタ五輪にも自転車競技で出場した、国内きってのオリンピアンである。

 政治部デスクが言う。

「橋本さんは95年に比例区で初当選し、現在は5期目。党内ではこれまで女性局長や参院政策審議会長を歴任、2008年には麻生内閣で外務副大臣も務めましたが、ずっと大臣とは無縁でした」

 16年には、閣僚経験のない議員、及び女性として初めて党の参院会長に就任している。キャリアからすれば、とうに入閣を果たしていても不思議でないのだが、これにはもろもろ“事情”があったという。それは、

「他ならぬ本人が、これまで入閣の打診を固辞してきたのです。理由は“昔の話”を蒸し返されたくなかったからというものです」(同)

 というのだ。

「近いところでは14年、ソチ五輪の打ち上げの酒席で、酒に酔ってフィギュアスケートの高橋大輔選手に抱き付き、キスをする写真が『週刊文春』に掲載されてしまった。橋本さんは『強制はしていない』などと弁明しましたが、当時は日本選手団長という立場ですから、世間には明らかなセクハラ、パワハラと映りました。当時、彼女のお子さんも、学校でからかわれて嫌な思いをしたといいます」

“人間の尊厳を保つことに重きを置く平和な社会の確立”を目指すオリンピズムに、大いにもとる振舞いをしてしまったわけだ。

 さらに、自民党関係者が言うには、

「閣僚となれば、日本スケート連盟会長の橋本さんは服務規程により兼職できなくなります。現に08年9月に外務副大臣に就いた翌月には会長を休職し、その後復職していますが、やはり競技への思いは強く持っていた。それが五輪大臣となれば、かえって幅広く大会に携われるため、今回は引き受けることにしたのです」


■信組を破綻させた


 もう一つ、入閣の前には大きな“過去”が立ちはだかっていた。舞台は故郷・北海道である。彼女の実家は、安平町で競走馬を育成する「橋本牧場」。かつては無敗の名馬「マルゼンスキー」を育てるなど競馬ファンにも知られた牧場で、その広さは東京ドーム20個分とも言われている。

「聖子さんの父・善吉さんは90歳を過ぎてなお健在ですが、バブル期の前後には地元の『千歳信用組合』から、本来の融資限度額の2倍以上である16億円余りもの融資を受けていました。ところが返済が滞り、そのあおりで千歳信組は99年に経営破綻。翌年には、債権回収を行なう整理回収機構が、信組の元理事長ら4人を相手取り、3億円の損害賠償を求めて提訴したのです」(地元関係者)

 訴状では経営陣の責任が追及され、なかでも橋本牧場に対する融資は極めて杜撰だったと断じられていたのだ。

「善吉さんは地元の名士であり、信組側も無担保で融資を続けていた。実際に訴状には『本件融資はおよそ許されざる融資である。それを敢えて融資したのは、橋本の倒産による貸付金の回収不能の顕在化を恐れたものであると言わざるを得ない』とありました」(同)

 当時、原告の整理回収機構の幹部は本誌(「週刊新潮」)の取材に、

〈(融資相手の)不法行為が明らかになれば断固として、刑事告訴します〉

 そう答えていたのだが、裁判は結局、04年に4被告が計5千万円の和解金を支払うことで終結している。そして、その後も、

「06年には、聖子さんの選挙資金と称して善吉さんが知人から2千万円余りを借り、一部を返済せずに訴訟で返済命令が下ったことが明るみに出ました。この件はひとまず解決しましたが、あわせて善吉さんには借金が20億円以上あるとも報じられたのです」(同)

 橋本牧場は現在、善吉さんの孫にあたる男性が継いでいる。家屋や一部の土地は、すでに他人の手に渡っているというのだが、善吉さんに代わり、聖子議員の甥であるその男性に聞くと、

「大臣になるのかもしれませんが、祖父の借金については、私の生まれる前のことなのでよくわかりません」

 と言うばかり。ともあれ、入閣前の“身体検査”は無事パスしたようである。

「週刊新潮」2019年9月19日号 掲載

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