萩生田光一文科相の政治資金規正法違反疑惑 献金業者が決定的証言

萩生田光一・文科相に政治資金規正法違反疑惑 献金した企業側が違法献金を証言

記事まとめ

  • 「身の丈」発言で謝罪に追い込まれた萩生田光一・文科相に政治資金規正法違反の疑い
  • 献金した企業の社長によると「選挙の時は昔から、市議会議員の頃からずっと」と証言
  • “選挙のため”であれば違法な献金を受け取ったことになるため罪に問われる可能性も

萩生田光一文科相の政治資金規正法違反疑惑 献金業者が決定的証言

萩生田光一文科相の政治資金規正法違反疑惑 献金業者が決定的証言

萩生田光一文科相

■「小池百合子」vs.「萩生田光一」都知事選の暗闘(1/2)


 来年7月5日に行われることとなった東京都知事選挙。どんな日程であれ小池百合子都知事の優位は揺るがないだろうが、引きずり下ろしたい自民党東京都連の萩生田光一・文科相も必死なのだ。が、暗闘が激化すれば彼の「脛の傷」にもスポットライトが……。

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 選挙に至るまでの間、自民党都連としては小池知事のイメージダウンを図るため、あらゆる手段を講じるに違いない。しかし、その先頭に立つのであろう萩生田氏、そして高島直樹・都連幹事長の足元には、いつ爆発してもおかしくない地雷が埋まっている。実は、2人とも金がらみの疑惑を抱えているのである。

 英語民間試験導入に関する「身の丈」発言で謝罪に追い込まれたばかりの萩生田大臣。その疑惑の舞台となるのは、彼が代表を務める「自由民主党東京都第24選挙区支部」だ。2017年分の収支報告書を見ると、同支部が1年で集めた企業・団体献金はトータルで約3600万円。そのうち約1850万円については、衆院選が公示された10月10日から投開票日の22日までの12日間に集中的に集められている。その一方で、同支部は衆院が解散した9月28日から11月10日までの間に、計6回に分けて、総額1600万円を「はぎうだ光一選挙対策本部」に寄付。つまり、選挙期間中に集中的に集めた「企業からの選挙資金」を、政党支部を迂回して萩生田大臣が受け取っている形となっているのである。企業からの献金を政治家個人が受け取っていれば、政治資金規正法違反となる。

 こうした経緯は今年9月、「しんぶん赤旗」ですでに報じられているが、

「ポイントは献金した側がどう証言するか、ですね」

 と、政治資金問題に詳しい神戸学院大学教授の上脇博之氏は指摘する。

「献金を受けた政治家側はおそらく“企業側が選挙に関係なくたまたま政党支部に献金してくれて、そのお金を会計責任者が必要だと思って選対本部に移してくれた”等と抗弁することでしょう。しかし、献金した側が“選挙のために渡した”と証言するのであれば、そのお金は政党支部ではなく、政治家個人に渡したお金だったと言えます」


■「選挙の時は昔から…」


 では、献金した企業側は何と言うか。選挙と関係のない時期に3万円の寄付を2回しており、衆院解散後の17年10月3日に10万円、同月11日に20万円を寄付した会社の社長に質したところ、

「選挙の時は昔から、市議会議員の頃からずっとね」

 と、あっさり“選挙のため”であったことを認めた。

――ずいぶん応援しているんですね?

「選挙以外でも出して(寄付して)ますよ。普段からずーっと出していますよ」

――普段から出しているけれど、選挙になると……。

「そりゃ、余分にお金がかかるから」

――頑張れよって意味で。

「そりゃそうだ。当たり前だ。お金一銭もなくて選挙なんて出来るわけがない」

 選挙と関係のない時期に12万円、衆院選公示後の17年10月12日に100万円を寄付した会社にも聞いた。

――普段は12万円なのに10月にいきなり100万円を出していますね。

「選挙の時ね」

――選挙だから大きなお金を出している?

「そうそうそう。東京ルネッサンス21という後援会があって、その役員の人たちが出してる」

――1800万円くらい集まった金がすぐに萩生田大臣の選対本部の方に移されているのだが?

「そういうつもりで出してますからね」

――額は決まっていない?

「決まってない」

――いわゆる「身の丈に合った」金額を?

「うん、そうそう」


■萩生田大臣に問うと…


 先の上脇氏は、

「献金した側が“選挙のため”と証言しているのであれば、政治資金規正法で禁止されている違法な献金を萩生田氏が受け取ったことになります。企業側が“ずっとやってきた”と言っているのなら、より悪質性が高いと言える」

 として、こう語る。

「また、本来は政治家個人に対して行われた献金を、政党支部への献金として収支報告書に記載しているので、こちらも政治資金規正法の虚偽記載罪に問われる可能性がある。その上、本来、選挙運動費用収支報告書に記載されるべき企業からの献金が記載されていないことになるので、公職選挙法の虚偽記載罪に問われる可能性もあります」

 一連の疑惑について萩生田大臣に問い質すと、

「お金の出入りのことはちょっと個人的には分からないんですけど」

――党の支部から選対本部に寄付されて……。

「事務所の秘書に聞いてもらってもいいですか?」

 萩生田大臣の事務所に改めて取材を申し込むと、

「政治資金は法令に従い適正に処理しその収支を報告しているところです」

 真剣に答える気がないようである。

(2)へつづく

「週刊新潮」2019年11月21日号 掲載

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