橋本五輪相と高橋はるみ議員の「公選法違反」疑惑、核心の「裏領収書」を公開!

■橋本五輪相・高橋議員疑惑の核心 ウグイス嬢が書いた「裏領収書」(1/2)


 橋本聖子・五輪担当相(55)と高橋はるみ・参議院議員(66)に浮上した「公選法違反」疑惑。両名は早速、報道を否定。火消しに躍起だが、ならば見せたいのが「裏領収書」。これを見れば違法行為は一目瞭然なのである。ウグイス嬢「疑惑の核心」第2弾――。

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 本誌(「週刊新潮」)報道後、橋本、高橋両名が記者に囲まれ、疑惑を否定したその週末――。

「裏領収書」の画像を携え、第1弾で「美人」と記した疑惑のウグイス嬢・吉田優子さん(仮名)の元を訪れると、彼女はまくし立てた。

――領収書を確認してほしいのだが。

「そんなの知らん」

――日当は(法定上限を超えた)1万8千円ですよね。

「そうじゃないんだから」

――では、この領収書は?

「(一瞥もせず)知らないよ。どこから持ってきたか知らないけど、知らん。事務所に聞いてよ。だいたい、こないだのあんたのところの記事、私が『美人』てことしか合ってないやん。全部間違ってる」

――では、領収書、見てもらえませんか。

「もういいよ。老眼だから見えない。私、美人だけど老眼だから、さ。またやるなら、また美人て書いてよ。50代半ばには見えないってさ。で、改めてウグイスの取材に来てよ。どれだけ大変かってさ……」

 かくして今回もまた、彼女を「美貌のウグイス嬢」と記すことになった次第だが、話を逸らさんと必死なのは、逆に疑惑の深さを物語る、ということか。

 本誌が両名の「公選法違反」疑惑を報じたのは、1月30日発売号であった。昨年夏の参院選。橋本氏は5選を、高橋氏は道知事から国政進出を目指して、それぞれ全国比例、北海道選挙区で出馬した。両者は選挙戦でしばしば街頭演説を共に行い、お互いへの投票を呼び掛けていた。その両陣営がウグイス嬢のまとめ役として共に指名したのが、冒頭の吉田さんである。「かけもち」として多忙な選挙戦を勤め上げた彼女だが、両者を当選に導いてしばらく経った今、その報酬などの扱いを巡って疑惑の発火点となっているのだ。

 まずは高橋議員サイドの疑惑が三つ。

 一つ目は、吉田さんに、法定上限の日当1万5千円を超えて、1万8千円の報酬を支払ったのではないか、という点だ。自民党の道連関係者によれば、

「高橋さん陣営は、ベテランの吉田さんを使うに当たり、法定額では無理と考えていた。で、日当を3千円多い額にしたんです。でも、もちろん、選挙後に選管に提出する『選挙運動費用収支報告書』にはその旨は記載できない。で、超過した3千円×勤務日数分の報酬については、自分の後援会から適当な名目をつけて支払う形で処理した」

 二つ目は、「たこしゃぶ事件」。選挙期間中の7月11日、吉田さんを含む高橋陣営のスタッフは、遊説先の稚内市内のホテルに宿泊した。そこでは夕飯に「たこしゃぶ」が出るなどして、1人頭の宿泊費は2万円を超えた。法定上限は1万2千円だから、頭を抱えた陣営は合計で40万を超える会計を収支報告書に記載せず、裏で処理してしまった――という疑惑である。

 三つ目は、収支報告書に記載してある吉田さんの勤務日数がデタラメであること。実際は、全日6日間、半日6日間の勤務であったところ、会計上の都合で杜撰な処理を行った結果、報告書には全日11日、時間勤務が3日との記載となっているのである。

「報酬が上限額をオーバーすれば、運動員買収に当たりますし、収支報告書に記載しなかったり、事実と異なった記載をすれば『虚偽記載』に問われる。いずれも事実なら、公選法違反に当たります」(公選法に詳しい、神戸学院大学の上脇博之教授)


■押し切られた異論


 クビ筋が薄ら寒いところだろうが、疑惑は吉田さんを「共有」した橋本大臣にも飛び火した。選挙戦で一心同体だった2人は、吉田さんのギャラについても歩調を合わせていたのではないか、と考えるのは当然だが、実際、それを強く推認させる「数字」もある。

 橋本陣営の収支報告書を見ると、吉田さんの勤務は「全日」が5日間、「半日」が4日間となっている。このうち、全日の日は日当1万5千円が支払われているのだが、問題は半日の日で、7500円が支払われているはずと思うところ、実際に記されているのは9千円。これすなわち、高橋陣営で支払われていた吉田さんの額=1万8千円のちょうど半分に当たることから、橋本陣営も実際は吉田さんに日当1万8千円を支払っていたのではないか、との疑義が生じてくるのである。

 これらを報じた本誌が発売されると、両名は火消しに追われた。

 まず、高橋議員は、「当時の担当者が退職してしまったため、詳細がわからない」としながらも、概ね、以下のように反論している。

〇(疑惑1について)1万5千円を超えて支払った事実はない。

〇(疑惑2について)法定超えの額が請求されたのは事実。しかし、まだ支払いを済ませていないので違法ではない。今後、参加者からオーバー分を徴収することも含め、適正に処理する。

■筆跡が一致する領収書


 そこでお見せしたいのが、写真の2枚の領収書である。

 上の領収書は、吉田さんが選挙期間の最終日に当たる昨年7月20日、高橋議員から日当1万5千円×前述の勤務日数の額を受け取ったことを示す。これは収支報告書に添付されている「表」のものだ。

 問題は下の領収書。こちらは、上とは別に吉田さんが、同じ7月20日、名目も同じ「報酬として」、高橋サイドから金銭を受け取っていることを示している。彼女が実際に「全日」勤務した6日間、3千円分ずつ超過して得た分につき、(6日間×3千円=)1万8千円が支払われているのだ。上と異なるのは、こちらが高橋議員の後援会(北海道を愛するみんなの会)の名義になっていること。収支報告書にはない「裏領収書」であり、日当が(「表」の1万5千円+「裏」の3千円=)1万8千円であった動かぬ証拠だ。

 黒く塗った部分には、吉田さんの名前と住所が書かれているが、住所のうちの一文字「市」の筆跡を見れば、同じ人物が書いたことが見て取れる。領収書を「割った」証である。領収書については1月30日発売号の取材の際も吉田さんに「2枚出していないか」と指摘している。その時は「ない」と全否定していた。そして今回、冒頭に書いたように、改めてこれを吉田さんにぶつけても、見ることすら拒否。逆にその“重み”が窺えるのである。

「選挙中、高橋陣営では違法な支払いについて異論を持つスタッフもいました」

 と言うのは、さる事務所関係者。

「が、選対の幹部は、既に決まっていることとして押し切ってしまったんです」

 また、「たこしゃぶ事件」について、「まだ支払っていないからOK」という言い訳は嘘八百。当の稚内のホテルに尋ねても、「既に支払いは済んでいます」という。そもそも、高橋議員の言う通り、支払いが済んでいないとしたら、合計40万円を超える額を使いながら、7月から半年以上、代金を支払っていないことになる。“選良”どころか、とんだ「たこの集団食い逃げ犯」。こっちの方こそ事件になってしまいそうなのだ。

(2)へつづく

「週刊新潮」2020年2月13日号 掲載

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