炎上中「福山哲郎」と「枝野幸男」、「小沢一郎」との懇談でも埋めがたい溝

炎上中「福山哲郎」と「枝野幸男」、「小沢一郎」との懇談でも埋めがたい溝

炎上屋と壊し屋の懇談風景。こちらのお知らせに反応はあまりなかった(本人のTwitterより)

 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の尾身茂副座長に対し、国会で質問した立憲民主党の福山哲郎参院議員。その追及の仕方が陰湿だ、口ぶりが尊大だなどと炎上し、ツイッターでハッシュタグ「福山哲郎議員の辞職を求めます」がトレンド1位になった。一方で悲しいかな、全く話題にならなかったのは、5月22日に行った小沢一郎氏との“懇談”である。


■炎上中に“壊し屋”を訪問


「小沢さんとの懇談のことは、福山さん自身がツイッターで発信しているんですが、永田町の住民でも、“え、そうだったの?”と言う反応が少なくありませんでした」

 と、永田町関係者。

 確かにツイッターには、立憲民主党の枝野幸男代表と福山幹事長が国民民主党の小沢一郎氏の事務所を訪ねたとある。コンセンサスを得た内容のひとつが、《コロナが落ち着くことを前提とするも、衆議院議員の任期終了まで1年余りとなっており、野党が結束して安倍政権に対峙することが求められている。1日も早い野党の大きな結集を図るため、意見交換を重ね、実現に向けて力を尽くしていく》というものだ。

 耳にタコどころではない野党共闘・連合に関する話なのだが、

「そもそも小沢さんが国民民主にいるってことがほとんど知られていないかもしれませんね(笑)。それで、この懇談の席に、国民の玉木さん(雄一郎・代表)がいないのを、意味ありげに捉えられても仕方ないでしょう。玉木さんは支持率1%にほとんど手が届かないとはいえ、公党の代表。だから居心地がいい。街頭演説に人が集まらなさすぎて、バイトに来てもらわなきゃならないほど人気・知名度がないらしいですが、お金は自由に使えますからね。それが仮に両党が合併ともなれば、一兵卒とは言わないまでも実質的に何もできなくなる。玉木さんにとってそれはウェルカムではありません」

 実際、かねて失言グセで知られる立民の赤松広隆代議士(現・衆院副議長)は、こう語り、物議を醸したことがある。

《(国民民主党などとの政党合流協議について)この間も、(立憲の)枝野(幸男)代表に言いました》

《向こう(国民民主)も何もないとかわいそうですから、(国民代表の)玉木(雄一郎)も代表代行ぐらいで、ちょっと横に置くぐらいの形で最後は決着をつけたらどうかときつく言っておきました》


■共産党とのタッグを視野


「立民の中で唯一、派閥らしきものを形成できているのが赤松さんで、両党の合併には大反対しています。今となっては随分前のことのようですが、コロナ禍の前、通常国会が開会したばかりの頃も、両党は早期合流に向けて動いてはいたんですが、慎重派が推進派を上回った結果、“破談”になったという経緯があります。その合流話の裏では、玉木さんを代表の座から引きずり下ろすという計画もあり、そのクーデターの首謀者は小沢さんだったと聞いてます」

 キナ臭さ満載だが、5月22日の懇談に、玉木代表が不在だったことにつながりそうなエピソードだ。

「枝野さんも内心は忸怩たる思いでいるんですよ。2017年の総選挙の前に、小池さん(百合子都知事)の排除の論理を受けて民進党が割れて、希望の党と立憲民主党ができましたよね。その後も立民の支持率は悪くなかった。ブレまくってきた民主党にあって、枝野さんの実直そうな物言いが割と受けていたんです。もちろんその頃から、というか、これは一貫してではありますが、小沢さんは『野党共闘』を訴えていた。しかし枝野さんは決断できず。そうこうしているうちに2019年夏の参院選を迎えてしまって……。結局それ以降、見せ場を作れないままですね」

 コロナ禍では吉村洋文大阪府知事の維新の台頭を許し、安倍政権の度重なる敵失を突ききれず、挙句に、〈福山哲郎参院議員の辞職〉が求められることになってしまった。

「福山さんのツイッターにある“野党が結束して”の部分には、共産党も入っています。小沢さんは志位さん(和夫・共産党委員長)と関係が深い。国民民主の中の保守系は共産党アレルギーがあります。立民と一緒になったり、小沢さんの良いようにやられたりすると、自分たちの居場所がなくなってしまう。小沢さんはそんなことは気にせず、うるさいことを言っている保守系は“排除”すればよいと考えている。遅くとも来年の9月までには総選挙があるわけで、そこで野党の票が割れなければ一定の成果があるのは間違いない。そこを狙っているわけです」

 “作っては壊し屋”の力を今回も発揮できるだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2020年6月1日 掲載

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