安倍首相、消化器と免疫治療の専門家で医療チーム結成と主治医の”交代”

安倍晋三首相、体調不安で「4選はナシ」の声 "ポスト安倍"は岸田氏と菅氏が有力か

記事まとめ

  • 23日、安倍晋三首相の連続在任日数が2798日となり、大叔父・佐藤栄作元首相と並んだ
  • 24日で佐藤元首相の記録も超えるが、安倍首相の「4選はナシ」の声が永田町では多数
  • 「ポスト安倍」には、岸田文雄政調会長か菅義偉官房長官の名をあげる人が多いという

安倍首相、消化器と免疫治療の専門家で医療チーム結成と主治医の”交代”

■ストレスが大敵の潰瘍性大腸炎が悪化したのは間違いない


 8月23日、安倍晋三首相の連続在任日数が2798日となった。2012年12月に首相に再登板してから積み重ねた数字が、大叔父・佐藤栄作元首相(在任1964〜72年)と並び、歴代トップに。ただ、最近は体調不安を抱えており、17日に東京・信濃町の慶應大学病院を訪れ、約7時間半滞在。首相の病状がさまざまな憶測を呼んでいる。

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 首相の1次政権を含む通算在任日数は19年11月19日に2886日を記録し、歴代最長だった桂太郎元首相と並んだ。通算日数は23日で3164日に達する。

「慶應病院で“治療”を受けた、それが7時間半に及んだということで、永田町では、“これで安倍さんの(自民党の)総裁4選はなくなった”と口にする人は多いですね。さらに、24日で佐藤栄作の記録も超えるわけで、“色々と大変でしたね、あとは別の人へ”というムードは広がって行く。“いつまでやるの?”っていう空気はこれまで普通にあったわけですが、選挙に連戦連勝することでその声を黙らせてきた。ただ、さすがに“そろそろ?”という感じではないでしょうか」

 と、永田町関係者。

「今年は新型コロナウイルス対策での度重なる不手際で、国民の批判を浴び、支持率が低下し続けました。首相の持病である潰瘍性大腸炎はストレスが大敵ということで、かなり身体にプレッシャーがかかっていたことは間違いない。ただ、首相は1次政権で“投げ出した”と非難されたことは認めがたく、側近が見ても明らかに体調が悪い中でも、首相としての責務を果たそうとしていました。しかし、それも限界ということと短い夏休み中ということもあって、17日に慶應病院を訪ねた。7時間半であれば泊まりもあり得ましたが、安倍さんの意向で日帰りになったと聞いています」

■潰瘍性大腸炎のフェーズが進んだ可能性は否定できない


 ここで気になるのは、安倍首相の担当医の意向だ。慶應の関係者によると、

「安倍さんの担当はもともと、慶應のHさんという消化器の教授が担当していましたが、その後、Tさんという医師と二人三脚で担った後はそのTさんが専任となった。安倍さんとTさんはうまが合って、安倍さんが通うグランド・ハイアットのジムでもTさんと2人きりの時間をつくって心身のケアをしたりして、体調管理はうまく行っていた」

 しかし、政権批判が続き、体調が改善しないという事態に陥って、

「慶應としても、一国の宰相の身体を預かる身としては、治療方針をしっかりとした方がいいのではないかという声があがったようです。TさんはHさんほど消化器に精通しているわけではないですから、Hさんの後継のKさんという教授が主として安倍さんを担当することになったと聞いています。そしてさらに、免疫の専門家も安倍さんを診ることになったということで、ある意味で医療チームができたと言えなくもないですね」

 いみじくも、慶應義塾大学病院IBD(炎症性腸疾患)センターのホームページにはこうある。

《潰瘍性大腸炎の原因はまだはっきりしたことは解明されていません。しかし、遺伝的な要因のある患者さんに環境的要因のきっかけが生じることにより何かしらの免疫異常が生じて病気が発症するということが分かってきました。そのため潰瘍性大腸炎の治療としては、異常となった免疫を抑え込む治療法(免疫統御療法)が行われています》

《この潰瘍性大腸炎に対する治療がうまくいかなかったり,病気の勢いが強くなったりすると、重症化してしまい深い潰瘍から穿孔(穴があくこと)を起こしてしまうこともあります。また長い間炎症が続くことで大腸癌の原因となったりする場合もあります。そのため,潰瘍性大腸炎は専門的知識があり十分に経験のある医師による治療とフォローアップが必要となります》

 この慶應関係者の話と、ホームページにある「専門的知識があり十分に経験のある医師による治療とフォローアップ」という文言を合わせるなら、これまでの首相の潰瘍性大腸炎のフェーズと現在とでは少し違ってきているということになるのかもしれない。

 再び、政界の話に戻って、閣僚関係者を含む国会議員など永田町関係者に聞いてみると、「安倍さんの次」として、岸田文雄政調会長か菅義偉官房長官の名をあげる人が少なくない。

 そのひとりはこう話す。

「もともと安倍さんは岸田さんを後継候補として支援し、官房長官とか肝となる人事まで見てあげようと考えていたフシがあります。ただ、これは総裁選に地方票をどれくらい反映するのかという選挙のやり方にもよりますが、地方人気の高い石破さん(茂元幹事長)が出てきて岸田さんではかなわないと見たら、自身が4選出馬することもなくはなかったはずです。石破さんのことを安倍さんは人として尊敬していませんからね。しかし、その可能性はなくなったということで、総裁選をいつどんな形でやるのかということがテーマになってくるでしょう。そのタイミング如何では、安倍さんが菅さんに急遽バトンタッチする可能性はあります」

 絶望論が出ているオリパラ開催を首相は、決して諦めていないという。どれだけ縮小しても開催可能であれば、首相はそこまで続投。オリパラ閉幕後、すなわち現在の自民党総裁任期満了と共に総裁選が行われて新総裁を選出、同様にほぼ任期満了で衆院選が行われることになる。

 一方で、オリパラ中止となれば……。まさに一寸先は闇である。

週刊新潮WEB取材班

2020年8月23日 掲載

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