沖縄1区争奪戦 候補者は“不倫訴訟”と“IRウラ金疑惑”

 年明け解散の声も聞こえてくる中、南の島では選挙区の公認を巡る妙な騒動が。舞台は沖縄県那覇市を中心とする衆院沖縄1区。

「ここは沖縄最大の建設会社・國場(こくば)組のオーナー一族で、菅内閣で外務大臣政務官に就任した國場幸之助氏(47)の地盤です。1区ではまた、維新の会から出馬した下地幹郎議員(59)が比例復活で当選していますが、この下地氏が自民党への入党を画策。猛反発を招いているんです」(地元政界関係者)

 そりゃそうだろう。國場氏側にしてみれば、選挙区を譲ることになりかねない。そこで10月13日、県連に下地氏の“汚れた過去”を綴った文書の提出に及んだ。

「いわく“下地氏はIR事業を巡る汚職事件で中国企業から100万円を受領し、疑惑を呼んで、維新の会を除名された。入党を認めれば自民党への信頼は失墜する”との内容。強い拒絶の要望書でした」(同)

 だが、國場氏もまたスネに傷の身。一昨年4月、那覇市内で観光客とケンカを演じて書類送検され、昨年4月には那覇市でガールズバーを営む女性と不倫関係に陥ったとして、女性の夫から民事訴訟を起こされた。

「もはや國場組の幸一(ゆきかず)会長(78)は彼を見放しているそうです。幸之助は、國場組の創業者と妾の間に生まれた息子の子どもで、幸一会長とはもともと距離があった。そこへ不倫訴訟が重なって“あいつは地元のためにならない”と怒り心頭とか。下地氏の実兄が会長をつとめる沖縄2位の建設会社・大米(だいよね)建設と手を携え、次期選挙では下地氏の支持に回るとも」(同)

 さらに國場氏は、女性問題を毛嫌いする創価学会婦人部からNGを出されたとされ、四面楚歌の様相だが、

「自民党幹部らは、両者を併存させるべく模索中」

 だと自民党関係者は言う。

「1区は共産党候補が勝利し、國場氏も下地氏と同じ比例復活組です。だから二人の力を合わせたい。國場組と大米という大企業2社を結集できるのも大きい」

 実際、10月1日には都内で二階俊博幹事長、林幹雄幹事長代理の2名に、下地兄弟と國場幸一氏をまじえた会食の席がもたれたが、続く7日には自民党の山口泰明選対委員長の政治資金パーティーに、下地、國場両氏の姿が見られた。

「来賓として招かれた公明党の斉藤鉄夫総合選対本部長も、下地氏と談笑したり、國場氏と挨拶を交わしたりしていた」(出席者)

 自民党幹部が続ける。

「次の選挙では國場氏を選挙区で、下地氏を比例区で処遇する手が一つの案」

 それにしても、こんな二人しか人材がいないとは。

「週刊新潮」2020年10月29日号 掲載

関連記事(外部サイト)