小池百合子の圧勝で終わった都知事選。及ばなかった候補者と都知事選における売名行為とは。

小池百合子の圧勝で終わった都知事選。及ばなかった候補者と都知事選における売名行為とは。

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2020年の都知事選の投開票が7月5日に行われました。その結果、現職の小池百合子氏が59.7%の得票率で再選を果たしています。朝日新聞の出口調査によると、小池百合子氏へは自民・公明両党の支持者の8割が小池百合子氏に投票し、また、小池百合子氏の新型コロナウイルスへの対応を有権者の65%が「評価」しており、その75%が小池氏に投票しています。こうした自民・公明両党の支持者の獲得や新型コロナウイルスに対する対応への高い評価が約60%もの高い得票率につながったと言えます。

この現職の小池百合子氏を打倒するために今回の東京都知事選では前回の21人を超え、過去最多の22名が立候補しています。前回の東京都知事に引き続き5名の立候補が今回の東京都知事選にも出馬していますが、小池百合子氏を除いていずれも得票率は3%未満と振るいませんでした。また、今回立憲民主党や共産党、社民党からの支援を受けた元弁護士の宇都宮健児は小池百合子氏に続く2番目に高い得票率でしたが、それでもわずか約13%でした。このように過去最多の立候補者が現職の小池百合子氏に挑んだものの、結局は小池百合子氏の圧勝に終わっています。

小池百合子氏に及ばなかった候補者には、宇都宮健児氏以外にも、野党統一候補にも挙がっていた山本太郎氏や「NHKをぶっこ壊す」という分かりやすいメッセージで参議院の議席を獲得した立花孝志氏、海外報道でも「極右」として名指しされた桜井誠氏などがいます。

元俳優でれいわ新撰組の代表でもある山本太郎氏は、当初から野党統一候補にもあがっていましたが、消費税減税についての考えで折り合いがつかず、れいわ新選組単独での出馬となりました。山本太郎氏の主張はポピュリズムを反映させたものであり、かつて年越し派遣村の名誉村長も務め、「反貧困」を掲げる宇都宮健児氏と主張が重なる面が多く、リベラル派の票がこの二人で分かれたと考えられています。山本太郎氏はこの都知事選での敗北を受けて、次の衆院選に出馬することを表明しています。

「NHKをぶっ壊す」というスローガンで参議院の議席を獲得した立花孝志氏でしたが、その人気に陰りが見えた都知事選でもありました。立花孝志氏はこの敗戦を受けて、Youtubeにおいて「勝てないのは始めからわかっていた」としつつも、今後の戦略を見直す必要があると述べました。立花孝志氏は「NHKをぶっ壊す」というワンイシューで求心力を高めてきましたが、最近では幅広い公約を掲げる野党として方針転換を模索していました。しかし、この都知事選での敗戦を受けてさらなる方針転換を迫られています。

人気に陰りが見えた立花孝志氏とは反対に得票数を大きく伸ばしたのが桜井誠氏です。桜井誠氏は2016年の都知事選では約11万票でしたが、今回の都知事選では約18万票と前回に比べて得票数を約60%増加させています。桜井誠氏は在日外国人の排外的主張を行うなど右派として知られており、東京において右派の存在感が高まりつつあることを示唆しています。

都知事選に出馬すればNHKにおいて政見放送ができるなど知名度を高めるための場を数多く提供されることになります。こうした制度を利用して、政策を争うのではなく単に自身の知名度を高めるために都知事選に出馬する候補者もいます。

先述した立花孝志氏も始めから勝てないと分かっていたと述べており、今後のための広報の一環として出馬したとも語っています。また、トランスヒューマニスト党の後藤輝樹氏はオムツ一丁の姿でNHKの政見放送に臨むなど、政策よりも自分自身に注目を浴びるようなパフォーマンスを行っています。このように都知事選では自身の名前を売るために立候補する候補者も多数存在しています。

こうした売名行為が特に成功しているのが後藤輝樹氏です。後藤輝樹氏のこのオムツ姿での政見放送はYoutubeでは現時点で377万回再生されており、また後藤輝樹氏のYoutubeチャンネルの動画登録者数も都知事選の公示前の約3万人から今では約11万人に増加しているなど、SNSで大きな注目を浴びています。このように東京都知事選は知名度向上のためのツールとしても利用されてもいます。

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