破棄通告期限を迎えたGSOMIA。対日関係が悪化も韓国が破棄できない理由。

破棄通告期限を迎えたGSOMIA。対日関係が悪化も韓国が破棄できない理由。

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韓国は日本による輸出管理規制強化への対抗措置としてGSOMIAの破棄について言及していましたが、破棄通告期限までに韓国側からの破棄通告はなく、GSOMIAの延長が決定しました。韓国が破棄を思いとどまった理由として、GSOMIAがアメリカの安全保障にも関係するため、アメリカからの継続への強い圧力があったとされています。

8月25日、日韓両国の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の延長が決定しました。韓国は2019年に日本の輸出管理強化への対抗措置としてGSOMIAの破棄を日本側に通告してものの、破棄の申告期限である8月25日午前0時までに破棄の通告が韓国側からはありませんでした。これに対して、韓国政府はこれはあくまでも破棄の通告を停止しているだけであり、いつでも協定を破棄することはできると主張しており、対日のカードとして残しておく考えを示しています。

韓国がGSOMIAの破棄というカードを切ったにもかかわらず、撤回することになった背景にはGSOMIAが日韓だけの問題だけでなく、米韓の問題でもあったことが挙げられます。GSOMIAの破棄による日韓の対立という状況は北朝鮮や中国へのけん制を考えているアメリカも関与する問題でもあります。

GSOMIAの破棄を宣言した韓国に対して、アメリカはエスパー国防長官やミリー統合参謀本部議長を韓国に派遣し、GSOMIAの破棄を取りやめるよう説得を行っています。また、8月6日には、アメリカの国務相報道官が「日本と韓国が、迅速で効率的な軍事情報を共有するという内容は、日本と韓国の安保だけでなく米国の安保にもとても重要であり、更に広い地域の安定にも重要だ」と語るなど、間接的にも韓国にGSOMIAの破棄をやめるよう促しています。こうしたアメリカの介入が背後にあったことから、韓国はGSOMIAの破棄を取りやめることになりました。

アメリカがこのように日韓のGSOMIAの継続に介入するのは、北朝鮮や中国に対する影響を懸念しているためとされています。日本と韓国が対立することになれば、北朝鮮への軍事的・政治的圧力が低下し、またアメリカにとっては対立が深まりつつある中国への圧力も低下することにつながります。このように日韓のGSOMIAの破棄はアメリカの安全保障にとってもデメリットとなるため、アメリカも積極的に介入してきているという背景があります。

韓国はGSOMIAの破棄というカードを切ることによって日本に対して輸出措置の緩和を求めてきました。しかしながら、アメリカの介入によって韓国は今後そのカードを切ることが困難になったとされていますが、日本政府はGSOMIAをめぐる韓国の対応に注視していくとの見解を示しています。

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