大統領選勝利宣言を行ったバイデン氏。対中国政策や経済面など日本への影響は?

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アメリカ大統領選挙においてバイデン候補が勝利宣言をしました。バイデン候補はトランプ大統領とは異なり新型コロナウイルスへの対策では専門家の意見を重視するとともに、中国の問題行動の責任を取らせる方針を示しています。こうしたバイデン候補の勝利宣言による不確実性の低下によって日経平均は29年ぶりの高値を更新しています。

アメリカ大統領選挙において当選が確実となったバイデン候補は日本時間の11月8日に地元デラウェア州で勝利宣言をしました。バイデン候補が勝利演説で訴えかけたことは分断ではなく「結束」です。国民全員の信頼を勝ち取るために全身全霊で努力する大統領に」と宣言するとともに、現在ヒートアップしているトランプ現大統領とバイデン次期大統領の支持者間での対立に対して今後は互いに敵として扱うことはやめる必要があると演説を行いました。

一方、敗北が濃厚となったトランプ大統領は大統領選挙に不正があったとして、法的措置に踏み切っています。西部ネバダ州では死者やすでに他州に引っ越した人が投票していたことが明らかになっています。また、ジョージア州では到着期限を過ぎて無効となったはずの郵便投票が有効票に混ざったことを監視員が目撃していたとされています。いずれもバイデン候補が接戦の末に制した州であり、トランプ大統領は集計の差し止めを連邦政府に求めています。またこうした事態を受けてペンシルバニア州でのバイデン候補の勝利が11月11日現在では取り消しが行われており、バイデン候補の選挙人投票数は259となっています。

バイデン候補が選挙中に掲げてきた政策において最優先してきた分野は(1)新型コロナウイルスへの対策、(2)経済再生、(3)人種、(4)気候変動です。ではまずバイデン候補の新型コロナウイルスへの対策は具体的にどのようなものなのでしょうか。

新型コロナウイルスへの対策においてトランプ大統領は専門家の意見を軽視しがちだと批判がされていました。こうしたトランプ大統領に対して、バイデン候補は化学的知見に基づき、専門家の助言に耳を傾ける方針を示しています。具体的には、新型コロナウイルスの検査体制の充実や、マスク着用を全米において義務化することを明らかにしています。

2020年5月頃からアメリカにおいて大きな議論の的となってきたBLMを代表される人種問題に対してはトランプ大統領はアメリカ各地で発生している警察による人種差別的な行動は構造的な問題ではないとし、大きな対策を講じる方針を示してきませんでした。それに対して、バイデン候補は構造的な人種差別な問題があるとして、根本的な問題の解決に乗り出す構えを見せています。より具体的には、平等な教育・就業機会の提供や警察組織の改革にも乗り出す方針です。

バイデン候補が掲げる4つの重点分野のうちの3つ目である経済政策や、また外交政策、特に中国に対する政策は日本にも大きな影響を与えることになります。では、バイデン候補はどのような経済政策や対中国政策を掲げているのでしょうか。

対中国政策においてトランプ大統領は対中国に対する関税の設定など経済面において強硬な姿勢を見せてきました。それに対してバイデン候補は中国だけに対する関税については取りやめる方針を示しているものの、ウイグル自治区など少数民族や香港に対する強圧政策、気候変動対応などについてより厳しい立場を表明しています。バイデンは外交政策において諸外国との同盟・協調関係の修復を訴えかけていますが、こうした中国が「無視するわけにはいかない」国際連携体制を強化することによって、中国の問題行動に対して責任を取らせる方針を示しています。

こうしたバイデン候補の当選確実報道や政策に対して日本経済も好印象を示しています。トランプ大統領はまだ法廷闘争を行う姿勢を示しているものの、バイデン候補による勝利がほぼ確実となったことから、今後の先行きの不透明が薄れ、リスクオンの流れとなっています。その結果、アメリカの製薬会社ファイザーが新型コロナウイルスのワクチンの開発が進んだという報道とも相まって、11月10日の午前には29日ぶりに2万5000円の大台を突破することとなりました。

2016年の大統領選挙で立候補してから過激な発言などで常に世界の話題の中心となってきたトランプ大統領。このトランプ大統領からバイデン候補への政権交代はアメリカや世界にとって吉と出るか凶と出るか。今後のバイデン候補の行動に注目が集まっています。

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