医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<インフルエンザ>「抗インフルの予防薬を使える奥の手とは?」

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<インフルエンザ>「抗インフルの予防薬を使える奥の手とは?」

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<インフルエンザ>「抗インフルの予防薬を使える奥の手とは?」

 インフルエンザが例年より早く流行している。これからでも間に合う予防策はあるのだろうか。

 インフルエンザワクチンの予防接種が一般的だが、罹患してしまう人もしばしば。ワクチンは、基本的に前年に流行したウイルス株の情報を元に作られるだけに、ウイルスが変異した場合、対応できない。そのため、ウイルス変異が大きい場合には、ワクチンが効きにくくなってしまうというわけだ。

 インフルエンザワクチンの効果は、接種して2週間程度たってから。流行中にワクチンを接種しても間に合わず発症してしまうケースもある。重症化しやすい高齢者や子供でなければ、慌ててワクチンを接種しに行くよりも、不特定多数の人との接触を避けるほうが有効なのだ。

 日頃の予防策として一番のお勧めは、やはり手洗い。インフルエンザウイルスにはアルコール消毒がよく効くため、ウイルスや細菌に効くアルコールジェルなどを携帯し、何か口にする前に使用する習慣をつけることをお勧めする。

 うがいも予防策の一つと言えるものの、実はノドの粘膜にウイルスが付着してから細胞に侵入するまでの時間は、10〜20分程度と早い。帰宅してからのうがいでは間に合わないので、こまめにお茶や水などの水分補給をしてノドを潤すのが効果的だ。

 インフルエンザの治療に使われるタミフル、リレンザ、イナビルは「予防投与」に使用することもできる。対象となるのは、家族がインフルエンザにかかった人や、高齢者や持病がある人などインフルエンザにかかると重症化しやすい人、受験生。いずれも治療の際の半分量を倍の期間使用する。ただし、予防としての使用なので医療保険は使えず、自費診療の扱いとなる。絶対にかかりたくない人は「奥の手」として医療機関に相談してみるのもありかもしれない。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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