医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<カプセル内視鏡>苦痛が少ない胃・大腸の最新検査法

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<カプセル内視鏡>苦痛が少ない胃・大腸の最新検査法

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<カプセル内視鏡>苦痛が少ない胃・大腸の最新検査法

「胃カメラ」や「大腸カメラ」の「内視鏡検査」で、つらい思いをした人も多いだろう。

 そんな人に朗報なのが「カプセル内視鏡」。名前の通り、カメラ付きのカプセルを飲むだけで、胃や大腸の状態がチェックできるすぐれものだ。これまでの「内視鏡検査」では観察が難しかった、小腸などの内部の様子もわかるようになった。

 検査方法は簡単。麻酔や鎮静剤も不要で、カプセルを水と一緒に飲むだけ。カプセルは消化管内部を移動しながら、腸粘膜の撮影をしていく。画像データは無線を使って送信され、体外の記録装置に転送。医師はこの画像を見て診断し、カプセルは当日中に肛門から排出される。

 メリットは、身体的負担が少ない点にある。通常の「内視鏡検査」では空気を送り込み、胃や腸を広げることで視野を確保する。一方、「カプセル内視鏡」は胃や腸に空気を送り込まずに検査ができるため、お腹の張りもない。さらに「内視鏡検査」では見つけにくい、小腸の小さな潰瘍などを見逃しにくいのが特徴だ。特別な技術が必要でないため、「内視鏡検査」のように医師の技量に左右されることも少ない。

 と、利点ばかり挙げたが、もちろんデメリットもある。まず、検査時間が平均5〜6時間と長い。検査中は医師の指示に従い、定期的に下剤を飲む必要もある。さらに、通常の「内視鏡検査」と異なり、ポリープ等を発見しても、その場で病変切除や組織採取ができないなど課題も多い。

 費用の面でも注意が必要だ。それは保険適用が限られている点にある。通常の「内視鏡検査」が困難と判断された人にだけ、保険が適用される。保険適用(3割)の場合は、3万円程度の自己負担で済むが、適用外となると、10万円くらいが負担となる。そのため、事前に医師としっかり相談することが必須となる。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

関連記事(外部サイト)