稲川会が事実上の六代目山口組傘下に? 五輪直前に緊迫する関東暴力団

稲川会が事実上の六代目山口組傘下に? 五輪直前に緊迫する関東暴力団

稲川会総本部が発出した「御告知」/(提供写真)

「日本の暴力団はいよいよ六代目山口組と住吉会の二大組織に収斂されることになるのではないだろうか。」

 そう話すのは六代目山口組、弘道会の動向に詳しいジャーナリストの成田俊一氏だ。

■稲川会総本部の「御告知」

 というのも、3月13日に稲川会総本部から「御告知」が出され、次のように記されていたからだ。

<永年、侠道界発展の為親戚友好団体として築いてきました「六代目山口組」に於いては理由の如何を問わず

火器、銃器等の所持しようを一切認めず些細な事故トラブルなど絶対に無き様

侠道に邁進する事。

今後、事件行為が発覚関わった時には理由の如何を問わず厳重なる処罰を科す事とする。

以上の自公を稲川会々員、末端組織迄通達する様告知します>

 とある。

■関東で関係悪化する稲川・住吉
 
 成田氏は続ける。

「これを読む限り、今後の稲川会は兄弟・親戚関係を越えて、実質的には山口組の傘下に入ることを表明しているようにも読める。だとすると今後、国粋会(東京)と稲川会(本部・東京)が六代目山口組の関東地区の前線基地になるという解釈が成り立つ。これに対し、住吉会(東京)に連合するのが九州四社会の工藤會、道仁会、大州会、熊本会、それに神戸山口組、絆會だと言われている」

 関東ヤクザの稲川と住吉は昨年末にそれぞれの構成員の遺体が発見された、いわゆる川崎事件と群馬事件で険悪な関係に陥っている。

「それで小競り合いが続いてきている稲川と住吉のトラブルに道仁会の小林哲治会長が仲裁に入ったが、決着はついていない。その道仁会も最終的には高山清司六代目山口組若頭の意向に従う方向ではないかと見られる。弘道会は2月には分裂していた京都の会津小鉄会も統合されて事実上の支配下に置いた。六代目山口組の日本ヤクザ界支配は急速に進んでいます」 

 一方で圧倒的な力を持つ六代目山口組を後ろ盾にする稲川会が住吉会に対して強気な面を見せているとも成田氏は指摘する。2年前の両組織のトラブルでは一般女性も銃撃に巻き込まれている。

「いよいよ東京オリンピックの聖火ランナーも走ることになり、警察組織は全国的に警戒態勢になっている。そんななか抗争でも起こせば、稲川と住吉も関西の六代目や神戸のように特定抗争指定暴力団に指定されてしまだろう。さすがにヤクザもそれはわかっているから、オリンピックが終わるまではおとなしくしているはず」(成田氏)

 ひとまず関東暴力団は膠着状態に入った様子とも思える。とはいえ、六代目、神戸、絆會の山口組分裂もまだ決着していない。地政学が変わりつつあり、一般社会にとっても不穏な状態はまだまだ続きそうだ。

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