偽造免許で約340人の問診担当…ニセ女医は「探偵!ナイトスクープ」の依頼人だった

偽造免許で約340人の問診担当…ニセ女医は「探偵!ナイトスクープ」の依頼人だった

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 医師免許を持っていないのに、大阪府内の3つの会社で健康診断やインフルエンザのワクチン接種の問診をしたとして、元医療専門学校講師の上横手千文容疑者(58)が23日、医師法違反(無資格医業)の疑いで、大阪府警生活環境課に逮捕された。

 上横手容疑者は昨年10〜12月、大阪市の病院スタッフとして、会社の健康診断やワクチン接種の現場に出向き、約340人の問診を担当。1回あたり約4万円、3回で約13万円の報酬を得ていた。問診のみで実際に注射を打つことはなかったというが、当時、新型コロナの影響で医師の需要が高まっていた。調べに対し、「医師免許を取ったことは一度もない」と供述しているという。

「上横手容疑者はかなり以前から、『自分は医者や』と周囲に吹聴し、数年来の付き合いのある医療法人の知人から『誰か健康診断のアルバイトをしてくれる人を紹介して』と頼まれたそうや。『それやったら、私が行こうか』と引き受け、ニセの医師免許を作って、何食わぬ顔をして患者の問診に当たっとった。しかも、昨年10月、医師として病院に就職するため、医療人材派遣会社に登録しとった。その会社を通じて今年1月、神戸市の病院で精神科常勤医としてほぼ就職が決まりかかっとった。それで病院から医師免許の提出を求められたんやが、コピーしか出さず、なかなか原本を提出せえへんかった。不審に思った病院がコピーにあった医籍登録番号と名前で検索したら、そんな医師はおらんかった。それでニセモノちゃうかという話になった」(捜査事情通)

 病院が医療人材派遣会社に問い合わせ、会社が上横手を呼び出して問い詰めたところ、医師ではないことを認めた。コピーに明記された医籍登録番号は、実在する別の医師のものだった。

 上横手容疑者は医療人材派遣会社に登録する際、「他でも医師として勤務していた」と話していたことから、もしそれが事実なら一大事ということで、今年1月、府警に相談があった。上横手容疑者は今年2月、体調不良を理由に、教官を務めていた大阪の医療専門学校を退職していた。

 上横手容疑者は2019年12月、関西の人気番組「探偵!ナイトスクープ」に依頼人として出演。番組ホームページには<私は33歳になる息子もいて、あと3年で還暦を迎える身なのだが、どうしても叶えたい夢がある。その夢とは、石垣島で行われている「沖縄角力」で勝利すること。9年前、石垣島へ旅行に行った際、島の祭りで行われていた角力大会を見て、私はトリコになった>と紹介されている。

 還暦間近になぜ、リスクを冒してまでニセ医師になろうと思ったのだろうか。

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